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日本型枠実態調査/若年者が増 確保策奏功

【社保加入いまだ44%/公共工事1割が法定福利費ゼロ】
 日本型枠工事業協会(日本型枠、三野輪賢二会長)は15日、『型枠大工雇用実態調査報告書』を公表した。調査は今回で7回目。今回調査では、29歳以下の若年職長・技能工が数と割合ともに増加しており、明るい兆しを見せた。ただ一方で、社会保険(厚生年金)加入率は前年度の34%から44%と10ポイント上昇したものの、半分以下にとどまった。3大都市圏の社保加入率の低さが全体を引き下げており、特に関西は16%と際だった低水準だ。社保加入率は他機関の調査結果と比べ低水準だが、三野輪会長は「われわれの調査結果はより実態を浮き彫りにしている」と話す。
=1面参照
 調査は全国で8月末時点の会員・会員外を対象に、職長・技能工(型枠大工)の年齢別構成や、型枠大工と型枠解体工の社会保険加入とそれぞれの職長・技能工の地域別標準日給、需要予測、標準見積書の活用と法定福利費確保状況の地域別、企業規模別、官民工事別を網羅した。
 回答企業数は、前回から22社減少し223社だったが、1社当たりの平均在籍型枠大工職人数は前回から4.7人増の56.5人に増加、調査開始以来最大数となった。職人数は1万2598人だった。国勢調査の職別人数と比較すると、日本型枠調査は国勢調査の型枠大工数の4分の1をカバーしており、「調査結果は、型枠大工の実態を示す資料になる」(日本型枠)。
 具体的には、29歳以下の若年職人数は前年度比10%増の1923人で、全体に占める割合も2%増の15%となった。わずかながら、担い手確保の成果が出始めた形。また55歳以上の職人数は全体の32%の4117人だが、割合は3%減少した。若年入職者が増加したことと、60歳以上の高齢従事者減少が理由。
 日本型枠が危機感を募らせる社保加入状況では、全体で44%と加入率が半分以下にとどまった。ただ、地域別の職長・技能工を合わせた職人の厚生年金保険加入で、東北が前年度の65%から90%に、北海道も68%から85%に急上昇したほか北陸も77%と、社保加入目安である製造業並みを達成した。
 一方で、関東、東海・中部、関西の3大都市圏が全国平均の44%を下回り、全体加入率を押し下げた。
 また社保加入原資を確保するための手段である、法定福利費別枠計上を盛り込んだ標準見積書活用状況では、全国ゼネコンとの取引で法定福利費をまったく確保できなかった割合が12%だったのに対し、地場ゼネコンとの取引でまったく確保できなかった割合は31%と3倍近くあった。全国ゼネコンと地場ゼネコンで法定福利費確保の差が鮮明になった。
 さらに発注者別の法定福利費確保でも、社保の事業主負担分と個人負担分が元請けとの契約額に盛り込まれている公共工事でも、まったく法定福利費が確保できない「確保不能」と答えた割合が13%に上った。
 このほか今回調査では、社保加入促進と並んで大きな問題である、型枠大工の主戦場であるRC造構造物案件が減少しS造への構造変更が増加したり、RC造でも型枠大工の仕事量が減るプレキャスト化の増加による、型枠大工が担う仕事量減少についても「型枠単価の過度な上下動はわれわれにとって何ら良いことはないという認識をしっかり持たなければならない」とした上で、「生産性向上に対しても真摯(しんし)に向き合いRC造の優位性を訴えていく必要がある」と総括している。
[ 2016-12-19  2面]

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