3月11日の建設業界ニュース
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ゼネコンの組織再編が加速/統廃合,内製で固定費削減
立川市に複合施設6.4万平米/高齢者住宅・老人ホーム
改正独禁法案/議員反発で政策会議大荒れ/政府再調整へ協議
否定意見多く見送りの可能性/施工体制評価点変更

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◇ゼネコンの組織再編が加速/統廃合,内製で固定費削減

 大幅な受注減に直面し、ゼネコンの組織再編が一気に加速しそうだ。日刊建設通信新聞社が大手・準大手30社を対象にした調査で、13社が「営業所の統廃合」、11社が「業務の内製化」に乗り出すことが分かった。市況低迷を背景に12社が「営業部門の強化」を図るほか、現場人員を手厚くする傾向も浮き彫りになった。固定費削減などの体質改善とともに、人員の適正配置で企業競争力につなげる狙いがある。

 営業所の統廃合はすでに30社中9社が取り組みを開始、検討4社を含めると13社(43%)に達する。地方都市の需要低迷が色濃く、全方位で公共発注案件への対応を進める難しさもあり、効率的な拠点配置に切り替えると同時に、拠点運営コストを切り詰める目的もある。

 ゼネコン各社は大幅な受注減で手持ち工事量が激減、来期から経営への悪影響懸念がぬぐえない。検討4社を含む11社(37%)は「業務の内製化」、検討3社を含む10社(33%)は「臨時従業員の縮小」に取り組む方針で、固定費の削減が一気に表面化する可能性がある。

 人材の配置換えも加速する見通し。5社(17%)は「内勤と外勤社員の割合」を改め、内勤社員を現場支援などに充てる方策を講じると考えられる。検討2社を含む7社(23%)は「現場配置人員の拡充」に乗り出し、利益の源泉である最前線を手厚くする傾向も見られる。

 受注減による技術者の余剰感も一部で見られ、5社(17%)が「土木技術者を建築へ」、逆に3社(10%)が「建築技術者を土木へ」活用する方策を打ち出す。注目すべきは現場を中心に長時間労働が深刻化する中で、仕事と生活の調和を実現する「ワークライフバランス」の推進に対し、検討3社を含む13社(43%)が積極的な姿勢を持っている点だ。

 一方、受注確保に向けた「営業部門の強化」を掲げるのは検討3社を含む12社(40%)に達する。建設需要が期待できる東京を中心とした「首都圏への人員拡充」を4社(13%)が打ち出すのも、営業強化の延長線上にある。国内マーケットの停滞が続き、海外受注を強める動きも広がりそうだ。「海外要員の充実」についてはすでに2社が具体的に取り組みを開始、4社が検討を進めている。逆に海外要員を縮小する企業は1社にとどまった。

 調査対象は清水建設、鹿島、大林組、大成建設、竹中工務店、戸田建設、西松建設、五洋建設、前田建設、三井住友建設、長谷工コーポレーション、フジタ、鴻池組、東急建設、熊谷組、奥村組、安藤建設、ハザマ、錢高組、東亜建設工業、淺沼組、鉄建、飛島建設、東洋建設、ピーエス三菱、佐藤工業、大豊建設、東鉄工業、青木あすなろ建設、日本国土開発の30社。

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◇立川市に複合施設6.4万平米/高齢者住宅・老人ホーム

 東京都立川市は10日、環境建設委員会を開き、国営昭和記念公園北西に隣接する敷地に、延べ約6万4000m2の高齢者用マンションと有料老人ホームの複合施設が計画されていることを報告した。事業者は明らかにしていない。今後、近隣住民と建設計画について調整した上で、2011年5月に着工し、13年度に竣工する予定としている。

 市は、この計画が「立川市宅地開発等まちづくり指導要綱」の大規模開発に該当し、市道の付け替えなどを伴うことから市議会環境建設委員会に報告した。すでに、同要綱に定められた開発に関する市と事業者の事前相談は終了しており、委員会に報告した計画で事業を進める方針だ。

 規模は、RC一部SRC造10階建て延べ約6万3900m2。有料老人ホームは健常住戸338戸、一時静養室100室で構成。高齢者マンションは住戸数222戸を備える。また、駐車台数112台、駐輪台数80台を確保する。建設地は同市砂川町2−71−20ほかの敷地3万1968m2。このうち1万2100m2を建築面積に充てる。

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◇改正独禁法案/議員反発で政策会議大荒れ/政府再調整へ協議

 審判制度廃止などを骨子とした「改正独占禁止法案」の12日閣議決定が流動的になってきた。12日の閣議決定は、今通常国会への政府提出法案期限とされている。これまで、「決定した政策説明を受けるだけで意見が反映されない」と言われてきた政策会議で、民主党議員からの強い反発を受けたことが理由。すでに経済界が注目する温暖化対策基本法案も、与党内、省庁間の調整がつかず閣議決定がずれ込んでおり、12日閣議決定へ2法案ともぎりぎりの調整が迫られそうだ。

 10日の内閣府政策会議では、過去の独禁法改正について国会審議にも参加していた吉田治議員が、改正独禁法法案に対し問題指摘した上で、政府対応の変更を強く求めた。指摘したのは、審判廃止に伴って創設される意見聴取手続きを行う手続き管理官が公取委職員に限定されている点。また、第一審を東京地裁以外でもできるよう今後検討することを求めた。具体的には、創設される手続き管理官について「(公取委職員が務める)審判官が廃止されて新たなポストに移るだけ。手続き管理官には弁護士や司法書士も就任できるようにすべき」と主張した。吉田議員の主張に対し、公取委を所管する内閣府の大塚耕平副大臣も同調した。

 もう一つ大きな問題になったのが、政府内で今後議論を開始する予定になっている公取委が行う行政手続きにおける保障手続きのあり方検討だ。政府対応として内閣府の田村謙治政務官の「議論の枠組みを4月に検討したい」との発言に、吉田議員は「重大な内容を法案にも盛り込まず議論することは不透明だ」と指摘した上で、「(法案を審議する)国会委員会で紛糾するし、場合によっては野党の審議拒否もあり得る」と再考を求めた。発言は、民主党が野党時代、独禁法改正議論を行う経済産業委員会筆頭理事を務めていた経験から、今後の国会審議への影響懸念を示した格好だ。

 政策会議では異例の党内からの反発に、内閣府の大塚耕平副大臣は「閣議決定は延期すべき」とした。

 ただ経産省の増子輝彦副大臣は、「12日閣議決定へ協議したい」と発言、両副大臣の発言ニュアンスが微妙に異なった。

 改正独禁法については昨年12月に要綱を提示、今回は要綱に加え法案そのものを示していた。

 一方、独禁法関係では、吉田議員の適用除外見直し指摘を受ける形で、大塚副大臣が「農協(農業協同組合法)、新聞再販など15法21制度の適用除外があるが、これが問題」とした。

 さらに建設業界でも指摘されている、下請けいじめについて経産省の近藤洋介政務官は、「下請けいじめ防止法案について、公取委と中小企業庁で検討に入っている」ことを明らかにした。

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◇否定意見多く見送りの可能性/施工体制評価点変更

 国土交通省が8日に開いた「総合評価方式の活用・改善等による品質確保に関する懇談会」(座長・小澤一雅東大大学院工学系研究科教授)の第2回会合で、総合評価落札方式における技術評価点の配点方針案や施工体制確認型総合評価落札方式の施工体制評価点の見直しなどを議論した。施工体制確認型の施工体制評価点の変更では、委員から否定的な意見が多く、導入しない可能性が高くなった。

 調査基準価格を下回った場合に施工体制を確認する施工体制確認型総合評価落札方式は現在、「品質確保の実効性(4項目)」と「施工体制確保の確実性(8項目)」をそれぞれゼロ点、5点、15点の3段階満点30点で評価する。1項目でも確認できなければゼロ点で、調査基準価格を下回れば実質的に落札できない仕組みとなっている。国交省が会合で示した見直し案では、10点の評価を加え4段階とした。現行の5点と15点の差が大きすぎるため、中間点を設けて評価方法を明確にすることが目的としていた。

 会合では、業界団体側の委員が「(10点の評価を加えると)低入札価格調査基準価格を下回った企業が復活する可能性が出る。施工体制評価で審査される項目の資料を事前に作成しておいて応札する企業が出る」と強い懸念を示した。国交省側は「施工体制確認型が低入札対策であることは分かっている。低入札した企業への対応を緩めるとか、(実質的に失格になるラインを)はずすという考えはない。ただ、実際は確認できる項目があり、点数を付ける立場から(5点から15点という差がある現状が)良いのかという観点からの見直し案だ」と説明した。しかし、学識者からも「施工体制確認型は低入札対策で、本来は総合評価方式とは別ものとしていたはず」「低入札を防止する施策で、少しでも多くの企業を復活させる仕組みをつくって何を達成するのか」と否定的な意見が多数を占めた。

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