建設技能人材機構(JAC)は11日、建設分野で初めて実施した在留資格「特定技能」に基づく技能評価試験の結果を公表した。8月28日に試験区分「鉄筋継手」を受験した33人のうち、32人が合格した。合格率は97%だった。鉄筋継手の試験に次いで、15日には「土工」の国内試験も予定している。
特定技能の国内試験は、2020年度からの受験資格の緩和により、これまで受験を認めていなかった技能実習など活動計画の作成が求められる在留資格で活動中の外国人の受験が可能となったことを受けて実施した。
新型コロナウイルス感染症の影響などで海外での試験ができないことから、建設分野の特定技能の就労者は現状、技能実習などからの移行者に限られ、技能実習がない職種では受け入れが難しい状況にあった。そこで受験資格の緩和を機に、技能実習がない鉄筋継手で先行して国内での試験に乗り出した。
今回の試験に合格した技能実習生は、技能実習修了後に特定技能の在留資格で鉄筋継手に移行できる。技能実習を修了していることから、日本語の試験(N4相当)は免除となる。移行手続きは他職種同様に、雇用契約の締結や国土交通省への受入計画の申請、出入国在留管理庁への在留申請などを行う必要がある。