
戸田建設は、シールドトンネル工事で周辺地盤の安全性向上を目的に、「高精度掘削土量計測管理システム」を開発した。複数の計測機器とデータ統合プログラムを連携させることで、これまで困難とされていた泥土圧シールドでの掘削土量を高精度かつリアルタイムに把握できる。システムを活用して土砂の過剰な取り込みを防ぎ、周辺地盤の沈下などの事故を防止する。
大口径シールドで主流となっている泥土圧シールド工法ではベルトコンベヤー方式で排出される掘削土量を正確に把握する手法が確立されておらず、既往技術では約5%の誤差が生じている。掘削土量の計測管理の不備はトンネル上の道路陥没などの事故につながることから、正確に掘削土量を計測できる手法が求められている。
今回開発したシステムは、ベルトコンベヤーに設置した3Dスキャナー(体積)、ベルトウェイヤー(質量)、近赤外水分計(含水比)を計測する機器と各計測データを記録して掘削土量を高精度・リアルタイムに算出するデータ統合プログラムを連携させたもの。各計測機器での計測や計測データの記録、掘削土量の算出を全自動で実施し、土砂の性状によらず高精度に掘削土量を計測・管理できる。従来困難だった泥土圧シールド工法でも掘削土量をリアルタイムに可視化する。
下水道シールドトンネル工事で実施した実証実験での計測誤差はおおむね3%以内と、既往技術よりも高精度であることを確認した。
同社は掘削土の土質をAI(人工知能)を使って判定するAI土質判定システムの開発にも着手しており、今後、掘削対象土質の変化に対応したさらなる掘削土量計測精度の向上を図る。
