その足場、着工前に組み立てませんか--。高所での仮設作業床となる足場は、安全管理でとりわけ重視される。ただ、さまざまな現場形状に合わせて組み上げるため、完成後に手直しが生じることもしばしば。こうした実情を受け、仮設レンタル大手の杉孝は、組み立て予定の足場図面を仮想空間に再現する「BIMtoVRサービス」を始めた。足場内で作業する技能者の視点で確認できるため、計画の手落ちを着工前に把握・是正して、工事を円滑にスタートできる。
「思ったより暗いから照明を追加」「無理な体勢になりそうだ」「躯体まで手が届かない。足場の形状を変更しないと」
同社によると、完成後にこうした声が上がることは少なくないという。手直しが済むまでは作業が始められない上、万が一にも組み直しとなれば時間やコストは跳ね上がる。細かな申請、近隣折衝も付いてくる。新サービスは、こうしたいわゆる「現場合わせ」問題を解消するサービスだ。
同社は現在、BIM図面の普及に力を入れている。BIM図面を納品した全現場に「BIMサポーター」と呼ばれる自社の専門スタッフを派遣し、着工前検討会などで3Dモデルを見せて、施工側を支援している。
今回の新サービスは、この取り組みの延長となる。3Dデータをパソコン画面などで見せていた従来のやり方を一歩進め、実際の足場の中から形状を確認できるようにした。
