東日本建設業保証がまとめた、前払金保証工事から見た東日本の公共工事動向によると、2025年度(25年4月-26年3月累計)は、件数が前年度比1.4%減の11万7667件と減少した一方、請負金額は15.8%増の9兆6884億円と増加した。請負金額が9兆円を超えるのは02年度以来23年ぶり。この統計から影響度合いは測れないが、資材価格の高騰や人件費の上昇などによる1件当たりのコストアップが大幅増の要因の一つとみられる。1件1000億円超に上る東京都の超大型調節池工事や防衛省の工事量増大、自治体の学校建設工事の増加などもプラスに寄与した。
発注者別の請負金額を見ると、国は20.9%増の1兆3044億円、独立行政法人等は11.8%増の1兆0035億円、都道府県は17.7%増の3兆0938億円、市区町村は18.6%増の3兆6599億円などとなった。
国は、国土交通省が4.9%増の8390億円と堅調に推移したほか、防衛省が140.4%増の2807億円と著しく増加した。独法は、NEXCO東日本が22.9%減の1840億円とマイナスが目立った。東京都は善福寺川、石神井川の調節池工事などが寄与し、50.4%増の1兆0364億円と1兆円台に乗った。市区町村は、新庁舎や学校施設、ごみ処理施設などの大型工事が積み重なった。
地区別は全てがプラスで、東北が10.4%増の1兆4938億円、関東が22.8%増の4兆9610億円、甲信越が2.0%増の6949億円、北陸が19.3%増の6961億円、東海が7.8%増の1兆5849億円など。
工種別は、土木が10.3%増の5兆0942億円、建築が26.1%増の2兆2704億円、電気が24.1%増の8092億円、管が38.6%増の5605億円、機械器具設置が10.0%増の4188億円などで、特に建築系の伸びが目立っている。
工事目的別では、教育が27.2%増の1兆5160億円、庁舎が68.9%増の5454億円、ごみ処理施設や防衛関連施設を含むその他が56.4%増の7883億円、治山治水が38.1%増の1兆1986億円となった。一方、最大ボリュームの道路は4.0%減の2兆2114億円とマイナスで着地した。
請負金額階層別状況を見ると、5000万円未満の小規模工事は2.2%減の1兆5376億円と減少した一方、5000万円以上5億円未満の中規模工事は7.0%増の3兆9633億円、5億円以上の大規模工事は35.4%増の4兆1875億円と増加した。大規模工事の中でも、特に10億円以上の増加が著しく、43.0%増の3兆2980億円となり、全体に占める割合も6.4ポイント上昇の34.0%に至った。
