【注文者、受注者の対応明示】
日本空調衛生工事業協会(藤澤一郎会長)は、「空調衛生工事業における労務費等の適切な価格転嫁のための自主行動計画」を策定した。会員企業が注文者と受注者の立場から取り組む行動を示している。注文者としては、工事中に「労務費等」(労務費、資機材価格、エネルギーコストなど)の変動が生じた場合、協力会社などとの間で速やかに情報共有し、追加費用を協議することを原則とする。
政府の「労務費等の適正な転嫁のための価格交渉に関する指針」、受託中小企業振興法に基づく振興基準、第3次担い手3法、中小受託取引適正化法などを反映した。
空調衛生工事に関わる受発注者ら関係者を「対等な“パートナー”」と位置付け、パートナーシップに基づく協力関係を維持しながら、公正な取引慣行にのっとって価格交渉を行うことを基本的な考え方に据えた。施工だけでなく、空調衛生工事に関連する資材業者、作図業者、警備業者、運送業者ら全ての関係事業者との取引で、労務費等の適切な価格への配慮を徹底し、サプライチェーン全体での適切な取引関係の構築も目指す。
会員企業が取り組む行動を見ると、注文者としては「見積時の対応」「発注時の対応」「工事中の対応」「支払いの適正化」、受注者としては「見積時の対応」「受注時の対応」「工事中・工事後の対応」「相談窓口の活用など」に分けて示した。
注文者における見積時の対応は、労務費等の内訳を明示した見積書の提出を励行するなどして、協力会社などから提出された見積書に基づいて施主や元請けに価格転嫁を求める。受注者における受注時の対応としては、施主と元請けに対し、請負契約書に労務費等の変動に対応する価格改定条項を明記するよう求める。
注文者・受注者双方の立場で取り組む行動も示し、具体的には「経営トップによる方針の決定・公表」「社内体制の整備」「定期的なコミュニケーションの実施」「交渉記録の作成・保管」を挙げた。
