公正取引委員会は、発注機関の官製談合防止に向けた取り組みに関する実態調査の報告書をまとめた。各取り組みの実施割合を見ると、「発注担当職員以外の仕様書などの確認」が90・9%に達する一方、「外部との接触に関する留意事項の規定」が15・2%、「不自然な入札結果の把握を目的とした入札情報の集約」が15・9%とそれぞれ1割台にとどまった。公取は、違反原因の多くが職員のコンプライアンスに対する意識不足と指摘し、意識向上を図る研修の定期・継続的な実施を最優先で取り組むよう求めた。
発注機関の職員が入札談合に関与する事例や職員による入札妨害の事例が依然として後を絶たない状況を踏まえ、2018年以来、8年ぶりに実態調査を実施した。調査対象は国の機関、政府出資法人、自治体の2474機関。25年9月から12月にかけてアンケートを行い、回答率は89・7%となった。
談合防止に関する取り組みを19項目設定し、各取り組みの実施割合を算出した。「発注・契約コンプライアンスマニュアルの作成」は24・0%、「入札や契約の適正化を図るための第三者機関の設置」は31・5%だった。
各取り組みについて、実施していないと回答した発注機関に理由を確認したところ、特に指摘がないため前例を踏襲していることや予算、人員などのリソース不足を挙げる機関が多かった。
公取は調査結果を踏まえ、違反などの事件が発生した場合、リソース不足にかかわらず職員の業務負担が増加する可能性を指摘。談合への関与について認識のずれを防ぐため、規定の明文化などを要請した。第三者機関の設置については、予算や人員が限られる場合は既存組織の活用や近隣の発注機関との共同設置を視野に入れるよう求めた。各発注機関の取り組みを支援するため、官製談合防止マニュアル作成に関するチェックリストなどのツールを公開している。
