長谷工コーポレーションは、東京都多摩市の長谷工マンションミュージアムにアンドロイドを設置する。大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンで、ロボット工学者の石黒浩氏がプロデュースした「いのちの未来」に展示されていた、1000年後の未来を象徴するアンドロイド「モモ」1体、子ども型アンドロイド「アスカロイド」2体の計3体を常設展示。万博で提示された未来の問いや知見を広く一般に触れてもらい、人と技術の関係性、これからの社会の在り方を考えるきっかけとするとともに、アンドロイドを通じて未来の住まいを自由に想像する場としていく。
同社は、シグネチャーパビリオンにプラチナパートナーとして協賛。今回の展示は、万博で提示された問いを社会に提唱するとともに、ミュージアム全体の体験価値を拡張する取り組みと位置付ける。江口均館長は「住まいの歴史や未来像を示す同施設で、アンドロイドは未来を考える入り口となる。来館者の反応や教育的活用の可能性を踏まえ、未来の住まいや社会を考えるプログラムに発展させたい」と見据えた。
アスカロイドは、石黒氏が代表を務める「AVITA社」のアバター技術やAI(人工知能)を採り入れ、15年後のマンションの姿を描いた「これからの住まい」ゾーンに設置され、来館者に「これからの住まいはどうだった?」と語り掛ける体験を提供する。江口館長は「15年後の住まいと、1000年後の象徴であるアンドロイドを同じ空間で体験することで、未来の時間軸が一気に広がる」とし、未来観を描く一助としたい考えを示した。
アンドロイドは、9日の午前10時から午後5時まで一般公開される。11日から数週間ほどは、午前中を自由見学の時間とする予定だ。
4月30日に同施設で開かれたアンドロイドのお披露目会で、熊野聡社長は「刻一刻と進化するテクノロジーと、われわれのつくる住まいと暮らしは、未来に向かって関係がさらに深くなる。『住まいとは何か』を石黒氏と共に追求したい」とあいさつした。
2025年日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は「万博は一過性のイベントではなく、未来社会の実験場だ。成果を社会に還元することこそが万博の本質であり、きょうはその理念が確かな形として受け継がれる瞬間となった」と述べた。
江口館長は「人と技術の距離はどう変わるのか、未来の暮らしはどのように豊かになるのかという問いを出発点に、未来の生活文化を考え、対話を深める場とする」と展望した。石黒氏も「アンドロイドを多くの人に見てもらい、万博のレガシーを感じてもらいたい」と期待を込めた。


