中東情勢の影響を受け、道路舗装工事に使うアスファルト合材の価格が急騰している。4月から5月にかけての1カ月間で、再生合材の単価は2000―3000円程度上昇した。業界関係者によると、新規合材はさらに上昇幅が大きく、3000―4000円ほどアップしているという。トン単価は、地域ごとに多少のばらつきがあるものの、「過去最高水準に達していると思われる」(業界関係者)。
建設物価調査会が公開している地区別資材動向データによると、主要都市の再生密度13ミリ単価(1トン当たり)は、4月から5月にかけて軒並み急上昇した。直近5月は、札幌が1万7450円、仙台が1万4000円、東京が1万3000円、新潟が1万5800円、名古屋が1万2700円、大阪が1万円、広島が1万4000円、高松が1万6100円、福岡が1万3100円、那覇が1万6800円となっている。
この1カ月での上昇額は、札幌の2800円が最高で、次いで高松の2500円、福岡の2300円と続く。東京、新潟、名古屋、広島、那覇はプラス2000円で、仙台は1800円、大阪は500円の上昇となった。
この数年、さまざまな建設資材の価格が上昇傾向にある中、アス合材は需要の低迷などもあり、価格転嫁に苦労してきた。2023年度末と25年度末の実績単価を見ると、横ばいの地区が多く、上昇した地区も2年間で1000円程度にとどまっている。
一方、中東情勢の影響を受け、直近はわずか1カ月の間に、多くの地区で2000円以上、一気に上昇した。背景には、4月に原材料のストレートアスファルトと、製造燃料のA重油の価格が急騰したことがある。「急激なコスト増は、企業の自助努力だけでは吸収できる限界をはるかに超えている」(業界首脳)という状況に直面し、合材製造各社が大幅な値上げに踏み切ったとみられる。
業界関係者によると、地方の中小工場など、依然として値上げを実施できていないところも少なくない。また、ストアスや重油の価格上昇率を踏まえると、アス合材の価格もまだまだ上がる可能性がある。このほか、公共工事での単品スライド条項の積極的な適用など、適切な価格転嫁を当たり前に行う素地が、全国的に整ってきたことも単価上昇を後押ししているという。
建設通信新聞 電子版2カ月無料キャンペーンはこちら
