未来の価値発信へIOWN実装/内幸町一丁目中地区「NTT日比谷タワー」着工 | 建設通信新聞Digital

12月25日 木曜日

関東・甲信越

未来の価値発信へIOWN実装/内幸町一丁目中地区「NTT日比谷タワー」着工

内幸町一丁目街区完成イメージ(中央がNTT日比谷タワー)
島田社長(右)と池田社長
 東京都千代田区で開発計画が進む「内幸町一丁目街区」のうち、NTTグループが中心となって中地区に整備する「NTT日比谷タワー」が1日に着工した。NTTの前身である日本電信電話公社が本社を構えていた日比谷で、同社を中心に構想する次世代情報通信基盤「IOWN」を実装した、未来の価値を発信する次世代型複合施設を目指す。完成は2031年10月末を予定しており、NTT本社の移転を予定している。実施設計と施工を竹中工務店が担当する。
 8日の記者発表会で、NTTの島田明社長は「新しいビジネスイノベーションやライフスタイルエンターテインメント、超・低消費電力化によるサステナビリティーを実現する」と力を込めた。
 事業概要を説明したNTTアーバンソリューションズの池田康社長は、工事費高騰について、「影響はあったが、(創業の)日比谷の地でシンボリックな建物をつくりたかった」と述べた。
 建設地は、内幸町1-1-10ほかの敷地約2.2ha。都営地下鉄内幸町駅と東京メトロ日比谷駅・有楽町駅が地下直結している。新橋駅や東京メトロ霞ケ関駅も地下通路で結ぶ。
 建物の規模は、S・SRC造地下6階地上48階建て塔屋2層延べ約36万1000㎡。高さは約230m。地上3-5階に商業施設、6階に宴会場、9階に約400席のホール、7-10階に産業支援施設(ビジネス・サービス共創拠点)、11-42階にオフィス、44-48階にホテルを設ける。
 デザインアーキテクトはロンドンを拠点に活動するPLPアーキテクチャー。街区全体のマスターデザイン・プレイスメイキングも担当する。敷地内にあった鹿鳴館やNTT日比谷ビルの歴史を受け継ぎ、日比谷通りの景観を守りつつ、日比谷公園と一体感のある景観の創出を目指す。
 事業主はNTT都市開発と東京電力パワーグリッド。基本・実施設計監修をNTTファシリティーズ、工事監理を竹中工務店とNTTファシリティーズが担当する。
 北・中・南の3街区からなる「内幸町一丁目街区」の全体竣工は37年度以降を予定している。