
近畿地方整備局が整備していた平城宮跡歴史公園第一次大極殿院東楼が完成した。14日、奈良市の現地で完成を祝う式典が開かれた。国会議員や国土交通省、文化庁、奈良文化財研究所、地元関係者らが参加し、喜びを分かち合った。設計は文化財建造物保存技術協会、施工は竹中工務店が担当した。
齋藤博之局長は「文化庁や奈良文化財研究所らの知見に基づき、復原整備事業を進めている。建設当時と同じ国産ヒノキを使用し、槍鉋などの伝統工具も活用した。整備中は見学デッキも設け、5万人が訪れた。今後も第一次大極殿院復原整備を進める。往事の平城宮を感じてもらいたい」とあいさつした。
山下真奈良県知事は「奈良時代には平城宮に全国の食材が集まっていた。日本の食文化の中心だった。公園に隣接する県有地では、31年度のオープンを目指し食文化の発信拠点を整備する。国と県が管理する二つのエリアを全国の人に来てもらい、奈良時代の文化を知ってほしい」と語った。
第一次大極殿院は、奈良時代に平城宮の中で、国家で最も重要な儀式を執り行っていた場所。東西176メートル、南北317メートルに広がっていた。同局は、原位置で実物大の施設復原整備事業を進めている。これまで、即位や元日朝賀などの国家儀式に使用されていた第一次大極殿と大極殿院の正門に当たる大極門は完成しており、今回は大極門に隣接する東楼が完成した。
東楼は、730年前後に第一次大極殿を囲む築地回廊の一部を解体し、増築された建物。「続日本紀(しょくにほんぎ)」では、聖武天皇が宴を開かれた内容の記事があり、宴会などに使われていた可能性がある。規模は、木造2階建て延べ525平方メートル。建設地は同市佐紀町。
