
清水建設は、BIMデータを4次元(3次元+時間)のVR(仮想現実)に自動変換する「VR Snapi(スナッピ)」をAndeco(大阪市、早川慶朗社長)と共同開発した。高性能パソコンや専用アプリケーションを必要とせず、BIMの専門知識がなくても視覚的に施工手順を再現できる。さらに、ウェブ上で複数名が同時に閲覧でき、合意形成や意思決定の迅速化に貢献する。
BIMデータやVR技術の活用により、複雑な部位形状や空間イメージ、部材の取り合いの事前確認に加え、時刻歴を反映した3次元モデルによる施工手順の再現、いわゆる「4次元」での施工の見える化が可能となっている。一方で、こうした見える化には専門知識や専用ソフト・機材が必要で、業務が属人化しやすいといった課題があった。
そこで両社は、オートデスク社のBIM統合シミュレーションソフト「Navisworks」を活用し、3次元モデルを4次元VRへ変換するプラグイン(機能拡張プログラム)を開発。見える化のハードルを低減させた。
従来の課題の一つは、BIMという3次元モデルがありながら、VR用に別途モデルを制作する必要があった点にある。
開発したプラグインでは、施工手順の確認が必要な工種や工程、再現間隔を入力するだけで、Navisworksの3次元データから対象部分を自動抽出し、4次元VRとして可視化できる。
ウェブ経由で遠隔地から複数名が同時にアクセスできるほか、ゴーグルを装着することで実寸大の4次元モデルを体感できるため、関係者間の合意形成を円滑にする。
ゼネコンの知見を生かした施工特化型の4次元VRであり、施工手順の確認・伝達にとどまらず、顧客への施工計画説明や若手技術者の教育・研修、新技術の検証など幅広い活用を見込める。
今後は、建設現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)に資する機能を拡充し、生産性のさらなる向上を目指す。
