森ビルは24日、同社と東京電力エナジーパートナーが設立した「虎ノ門エネルギーネットワーク」と都下水道局が、下水熱利用事業の開始に向けた協定を結んだことを発表した。
国内で初めて管底設置方式により下水道管から回収した下水熱を、地域冷暖房の熱源の一部に利用する。9月に熱交換器などの設置工事を始め、2023年4月から下水熱の利用事業を開始する。
23年に開業予定の虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業のエリア内で、オフィスビルなどの冷暖房の熱源の一部に利用する考え。
下水は、 気温と比較して夏は冷たく冬は暖かい温度特性を持っている。 この温度差をヒートポンプなどで活用することで省エネルギーやCO2の削減効果が期待できる。
採用した管底設置方式では、下水管路内の底に設置した熱交換器により下水の熱を回収する。
同社と都下水道局は、今回の下水熱を利用した空調システムについて一般的なシステムと比べ、CO2排出量を年間70t削減できるとしている。
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