【業界構造・制度の議論も】
不動産協会(吉田淳一理事長)が、建設費高騰の問題について実務レベルで協議する場を設けるよう日本建設業連合会(宮本洋一会長)に申し入れたことが分かった。建設費の問題を端緒として、担い手確保や働き方改革、生産性向上なども含めた構造・制度にも議論が発展する可能性があり、発注者と受注者という枠を超えて政府に働きかけることも視野に、会合の設置が可能か、両者で調整を続けている。不動協から日建連に対してこうした申し入れをするのは極めて異例。野村正史副理事長兼専務理事は、日刊建設通信新聞社の取材に対し「申し入れはゴールではなくキックオフ。サプライチェーン全体でウィンウィンの関係を築ければ」としている。 2日に開かれた中央建設業審議会総会に出席した三井不動産の鈴木眞吾取締役専務執行役員ビルディング本部長が、11月26日付で日建連に緊急申し入れしたことを明らかにした。申し入れでは、建築工事の請負価格の著しい高騰で市街地再開発事業など都市再生や防災力向上のための事業の実施が極めて困難になっている状況を示した上で、背景として、労務費の高騰のほか、総価請負契約の中で重層構造の階層ごとに将来のリスクプレミアムが見込まれているため、「発注者にはその実態が極めて分かりづらい」と指摘。現状が続くと、都市の国際競争力強化や自然災害に対する防災力強化など成長型経済の実現に向けた民間の建築投資が滞り、「わが国経済の低迷にもつながりかねないことに強い危機感を抱いている」と強調した。あい路から抜け出すためには、不動産業のパートナーである建設業の担い手確保による安定的な成長が不可欠で、その取り組みは「官民連携の下で業界の枠を超えてわが国全体で取り組むべき喫緊の課題」とした。
こうした状況を踏まえ、日建連に対し、外国人技能労働者の受け入れをはじめとしたあらゆる対策の総動員による担い手確保、従事者のニーズをくみ取り意欲をかなえられる柔軟な働き方が可能な就労環境の創出、労務費の確実な行き渡り、生産性向上のための技術開発などを要請した。
併せて、改正建設業法で資材高騰リスクの「おそれ情報」の注文者への通知義務が定められたことを踏まえ、個別プロジェクトの当事者間協議の際に、建設市場の需給状況や資材費、労務費などのリスクプレミアムの考え方を可能な範囲で提示するよう求めた。その上で、不動協と日建連でリスク情報について実務レベルで意見交換する機会を設けるよう申し入れた。
鈴木本部長は2日の中建審で、「いずれも、発注者側から受注者側に一方的にお願いするものではなくて、一緒になって考え、大局的な観点から課題を解決していきたいという趣旨だ」と説明した。この発言を受けて、日建連の宮本会長は「パートナーとして一緒にやっていきたいという話をいただき、大変ありがたいと思っている。特に、再開発事業などが止まることの社会的な影響の大きさは、われわれも認識している。ぜひ一緒になって課題解決に取り組みたい」と応じた。
不動産協会(吉田淳一理事長)が、建設費高騰の問題について実務レベルで協議する場を設けるよう日本建設業連合会(宮本洋一会長)に申し入れたことが分かった。建設費の問題を端緒として、担い手確保や働き方改革、生産性向上なども含めた構造・制度にも議論が発展する可能性があり、発注者と受注者という枠を超えて政府に働きかけることも視野に、会合の設置が可能か、両者で調整を続けている。不動協から日建連に対してこうした申し入れをするのは極めて異例。野村正史副理事長兼専務理事は、日刊建設通信新聞社の取材に対し「申し入れはゴールではなくキックオフ。サプライチェーン全体でウィンウィンの関係を築ければ」としている。 2日に開かれた中央建設業審議会総会に出席した三井不動産の鈴木眞吾取締役専務執行役員ビルディング本部長が、11月26日付で日建連に緊急申し入れしたことを明らかにした。申し入れでは、建築工事の請負価格の著しい高騰で市街地再開発事業など都市再生や防災力向上のための事業の実施が極めて困難になっている状況を示した上で、背景として、労務費の高騰のほか、総価請負契約の中で重層構造の階層ごとに将来のリスクプレミアムが見込まれているため、「発注者にはその実態が極めて分かりづらい」と指摘。現状が続くと、都市の国際競争力強化や自然災害に対する防災力強化など成長型経済の実現に向けた民間の建築投資が滞り、「わが国経済の低迷にもつながりかねないことに強い危機感を抱いている」と強調した。あい路から抜け出すためには、不動産業のパートナーである建設業の担い手確保による安定的な成長が不可欠で、その取り組みは「官民連携の下で業界の枠を超えてわが国全体で取り組むべき喫緊の課題」とした。
こうした状況を踏まえ、日建連に対し、外国人技能労働者の受け入れをはじめとしたあらゆる対策の総動員による担い手確保、従事者のニーズをくみ取り意欲をかなえられる柔軟な働き方が可能な就労環境の創出、労務費の確実な行き渡り、生産性向上のための技術開発などを要請した。
併せて、改正建設業法で資材高騰リスクの「おそれ情報」の注文者への通知義務が定められたことを踏まえ、個別プロジェクトの当事者間協議の際に、建設市場の需給状況や資材費、労務費などのリスクプレミアムの考え方を可能な範囲で提示するよう求めた。その上で、不動協と日建連でリスク情報について実務レベルで意見交換する機会を設けるよう申し入れた。
鈴木本部長は2日の中建審で、「いずれも、発注者側から受注者側に一方的にお願いするものではなくて、一緒になって考え、大局的な観点から課題を解決していきたいという趣旨だ」と説明した。この発言を受けて、日建連の宮本会長は「パートナーとして一緒にやっていきたいという話をいただき、大変ありがたいと思っている。特に、再開発事業などが止まることの社会的な影響の大きさは、われわれも認識している。ぜひ一緒になって課題解決に取り組みたい」と応じた。












