新春インタビュー・国土交通大臣 金子恭之(かねこ・やすし)氏 | 建設通信新聞Digital

1月7日 水曜日

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新春インタビュー・国土交通大臣 金子恭之(かねこ・やすし)氏

【新しい時代の建設業つくる/強靱化は「待ったなし」】
 2026年は建設産業にとって新たな始まりの一年となる。昨年末に全面施行した第3次担い手3法による新たな取引ルールや、自然災害に立ち向かうための第1次国土強靱化実施中期計画がともに初年度を迎えるためだ。「新しい時代の建設業」を描く金子恭之国土交通相に、国土交通行政の推進に向けた26年の方針を聞いた。
--埼玉県八潮市の道路陥没事故から間もなく1年が経つ中、今後のインフラ管理の取り組みについて
 「わが国のインフラは老朽施設の割合が高まり、的確な維持管理や更新の重要性が増している。予防保全型メンテナンスや新技術導入で効率化を図るほか、地域インフラ群再生戦略マネジメントも推進する。八潮のような事故を二度と起こしてはならないという強い決意の下、強靱で持続可能な下水道の構築、インフラ全般の老朽化対策に向け必要かつ十分な公共事業予算の確保に努める」
--26年度は実施中期計画の初年度を迎える
 「国土強靱化は自然災害から国民の生命、財産、暮らしを守り、ライフラインの強靱化などを通じて経済成長を実現する危機管理投資の大きな柱である。25年度補正予算の実施中期計画関連の公共事業関係費は、前年度を大きく上回る1兆2346億円を計上した。国土強靱化は待ったなしの課題だ。補正予算から始まる実施中期計画の目標を達成できるよう早期執行に努める」
--改正建設業法に基づく労務費の基準(標準労務費)の定着に向けては
 「今後はこの仕組みが実効あるものとして全国の現場に広く浸透し、技能者の処遇改善や担い手の確保につながることが重要だ。受発注者には理解を深めて実践してもらい、サプライチェーン全体で協力して取り組みを前に進めてくれることを強く期待している」
 「26年は第3次担い手3法の事実上の初年度だ。私自身が先頭に立ち、技能者を大切にし、必要な労務費をもらい技能者に給与を払う企業が評価される『新しい時代の建設業』をつくり上げる」
--多様な人材の確保・育成の取り組みは
 「女性については快適なトイレの整備や、柔軟な働き方のできる環境整備などの取り組みを積極的に進める。若者は若年者入職促進タスクフォースで国の制度や優良事例の情報共有、意見交換をして入職促進に一層力を入れていく」
 「外国人材についても特定技能制度による円滑・適正な受け入れや、建設技能人材機構による無料日本語講座などに引き続き取り組む。27年度の育成就労制度の施行に向けて準備を進め円滑・適正な受入れと育成、地域社会との共生に力を入れる」
--建設DX(デジタルトランスフォーメーション)など生産性向上の方向性は
 「i-Construction2.0について、25年は建機の自動・遠隔施工を直轄工事や災害復旧現場、海外復興支援で活用した。引き続き建設現場の生産性向上に向けた取り組みを推進する」
 「国土交通データプラットフォームの整備・利活用などを進め、膨大なインフラデータを『使える資源』として整理し、産官学によるオープンイノベーションを創出することで施策の効率化・高度化を加速させる」