県知事選挙で骨格編成となる長崎県を除いた九州・沖縄7県3政令市の2026年度予算案が出そろった。一般会計は、福岡、熊本、大分、沖縄の4県と3政令市が過去最大を更新したほか、宮崎は口蹄疫対策の償還があった15年度を除いて過去最大、鹿児島は24年ぶりに9000億円の大台に乗った。人件費や物価の高騰、社会保障費の増加が予算規模拡大に影響を与えている。長崎県は3月上旬に予算案を発表する。
普通建設事業費に目を向けると、福岡県は本体工事に着手する新県立美術館や、県立高校の空調整備といった施設建設費が大きく増加した。宮崎県は、国土強靱化対策を推進するため、県単独の公共事業費を1割増額した。鹿児島県は、港湾や道路整備に加え、南薩地域振興局の新庁舎建設などの大型建築事業の影響により、単独事業の伸び率が際立って高い水準となった。
一方、熊本県は補助事業を減額する代わりに災害復旧事業費を大幅に増額した。16年熊本地震と豪雨災害からの復旧・復興を並行して進める。具体的には、河川・道路やくま川鉄道・JR肥薩線の復旧、土石流発生箇所の砂防施設整備などを計画している。
このほか、災害復旧・防災関連として、大分県が優先啓開ルート上の橋梁耐震化、鹿児島県が浸水被害のあった河川の改修や砂防えん堤、護岸工などを着実に進める。
県関係の主な事業は、福岡が園芸ADTECセンターの実施設計、熊本が新アリーナなどスポーツ施設再整備の基本計画、大分が県内スポーツ施設の在り方検討を進める。宮崎は、33年の置県150年に向けたプロジェクトを始動し、県総合博物館や平和公園などの再整備を検討する。
鹿児島は、スポーツ・コンベンションセンターの設計に着手し、コンストラクション・マネジメント(CM)業務を委託する。沖縄は、マリンタウン大型MICE(国際的な会議・展示会など)施設の入札の再公告、Jリーグ規格スタジアム整備の公募準備を進める。
政令市では、北九州が25年度にまとめる小倉・黒崎地区の将来像(都市デザイン)の実現に向け、実効性が高いプロジェクトの事業スキームや実施主体などを整理する。
福岡市は、市地下鉄博多駅~福岡空港や空港線姪浜駅~七隈線橋本の延伸などを調査する。熊本市は、スポーツ施設の在り方検討や、市中心部と熊本IC間を約10分、JR熊本駅と阿蘇くまもと空港を約20分で結ぶ「10分・20分構想」の概略ルート案の検討を進める。
