静岡市は、激甚化・頻発化する豪雨災害に対して課題を長年抱えていた場所について、浸水現場の地理的特性や浸水発生原因を分析し、速効性のある対策を実施していく。6日の定例会見で、難波喬司市長がその取り組み内容を説明した。
事前防災では、巴川浸水情報システムによって整備効果を可視化する。巴川流域における降雨時の河川水位や実績雨量・予測雨量を使って、数値計算を行い、現時刻から数時間先の浸水範囲や浸水深を推定する。
浸水現場に足を運び、発生原因を分析し、即効性のある対策として、 大内新田調整池は底面の掘り下げや遮水矢板工を採用してHWL(計画高水位)から周辺道路高までの余裕高分の貯留量増加を実現した。雨水貯留量を1万5000m3から3万m3に拡大することで、 2040年までの目標対策量としていた10万4000m3を12年前倒しで達成できる見込みだ。
駿河区西島地区では、市道浜街道線以北の中田1号雨水幹線右岸川地域で浸水被害が発生している。発生の一因として甚兵衛橋の橋脚・橋桁による流水阻害が考えられているものの、橋梁の早期架け替えは難しいため、橋梁部分にバイパス水路の設置を検討している。
同区登呂地区は、高松浄化センター東側の低地部が窪地状で大雨時に雨水が滞水しやすく、下流の高松3号雨水幹線の水位上昇により排水が滞ることで浸水被害が発生している。短期対策として低地部にたまる雨水を過般式ポンプにより断面の大きい高松1号雨水幹線へバイパス排水する方法を検討しており、26年の出水期から試験運用する予定だ。さらに、高松浄化センター内の旧汚泥貯留槽の雨水貯留施設としての活用を検討する。利用が可能となれば、約1500m3の貯留機能が期待できる。
事中防災では、巴川浸水情報システムの浸水情報発信による災害発生の切迫性を見える化して、市民への早期避難を呼び掛けている。
