国土交通省の技術政策の指針となる第6期技術基本計画(2026-30年度)が大筋で固まった。産学官連携で継続的な技術革新を生み出す「イノベーション・エコシステム」の構築を掲げ、新技術の研究開発や社会実装を加速させる。新計画に基づきスタートアップ(新興企業)の技術開発を支援する新たな制度の創設も目指す。早ければ3月中にも新計画を公表する。
10日に開いた社会資本整備審議会、交通政策審議会技術分科会の技術部会で計画案に対する議論を終えた。
国交省所管分野の技術政策を進め、スマートで強靱な社会の実現を目指す。イノベーション・エコシステムの構築に向けて▽研究開発の強化▽社会実装の加速化▽人材育成・確保--の3本柱を据える。
スタートアップや異分野企業を新技術の研究開発に巻き込むため、国交省の技術開発の全体像を一元的に発信するプラットフォームを構築する。国交省の技術開発ニーズのリストや支援制度の一覧などを整備。技術開発に関わる各機関の連携やニーズ、シーズのマッチングを促すとともに、新技術の社会実装までの道筋を体系化する。
直轄工事で新技術の導入を率先するため、現地調査や工法選定などを担う技術支援組織を地方整備局などに設ける。地方自治体に対して新技術導入に必要な基準類の整備を支援する体制も整える。企業や地方自治体の技術者の育成に関する好事例を収集し、手引などを通じて全国に広げる。
スタートアップの技術開発を支援する内閣府のSBIR(中小企業イノベーション創出推進事業)制度で技術実証段階に位置付けるフェーズ3が27年度に期限を迎えることから、新計画に基づき国交省がスタートアップなどの技術開発・実証を支援する新たな制度の創設も目指す。
技術部会は今後年2回程度の開催を予定する。26年度はスマート社会をテーマとし、特にAI(人工知能)に焦点を当てて議論する。年度後半にプラットフォーム構築や人材育成などの施策の進捗(しんちょく)を確認する。
その後も各年度で重点議題を設定し、30年度に第7期の技術基本計画を議論する。
