今後の建設業政策を話し合う国土交通省の有識者勉強会は17日、最終会合を開きこれまでの議論を取りまとめた。第3次担い手3法以降も残る旧来の課題を克服するため、将来の建設業政策の方向性を定めた。取りまとめには建設業界に対するメッセージ性も持たせた。勉強会の議論をベースにこの先の政策の輪郭を描いていくことになる。
同日に「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の第7回会合を開いた。会合は冒頭を除き非公開で実施。楠田幹人不動産・建設経済局長は開会に当たり「建設業の将来の担い手を確保するため担い手3法改正などに取り組んだが、重層下請け構造、不透明な契約慣行、働き方など残された課題はまだある。勉強会ではこれらの課題に踏み込む形で議論してもらった。今後の建設業がより良くなるため、信頼の確保や生産システムの合理化が大切であるといったさまざまな示唆をいただいた」とこれまでの議論を振り返った。
その上で「取りまとめの内容は今後の建設業の在り方や必要な政策をさらに議論する上での方向性を示すものとなる。建設業の関係者に対するメッセージの意味も持つ。建設業政策の次のステップにつながり、関係者へのメッセージ性のある取りまとめとなるよう意見をいただきたい」と呼び掛けた=写真。
勉強会は2025年6月に設置。これまで注力してきた担い手確保だけでなく、災害の激甚化、デジタル技術の進展、スタートアップ(新興企業)の興隆などにも目を配りながら、建設業の新たな経営戦略を検討した。
主要な論点に今後の建設業に求められる企業像、人的資源のマネジメント、企業評価の在り方を据え、地域建設業の経営者なども招きながら、今後の建設業政策の方向性を探ってきた。
これまでの会合では建設業に残る旧来の構造や慣行を問題視する声が出ていた。建設業がこの先も社会要請に応えていくため、重層下請け構造の是正、技能者の直接雇用や月給制、退職金の充実が必要とする意見が上がった。働き方を巡っては変形時間労働制やフレックスタイム制も焦点となった。
勉強会の取りまとめをベースに今後の建設業政策をどのように具体化していくかが注目される。
