「官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律」(官公需法)に基づく2026年度の「国などの契約の基本方針」の案が明らかになった。官公需での価格転嫁と取引適正化を徹底するため、価格交渉時に「一方的に価格を決定することなく、迅速かつ適切に協議する」ことなどを基本方針で明確にする。
また、ダンピング(過度な安値受注)防止の徹底に向け、24年度で71%の低入札価格調査制度の導入を、全ての対象契約で徹底するなどと新たに示す。
国や独立行政法人などが中小企業・小規模事業者に発注する26年度の契約目標率は61.0%と、6年続けて同じ目標率とする。スタートアップ(新興企業)を含む創業10年未満の新規中小企業の契約目標率も、引き続き3%以上に設定。
26年度契約目標額は、過去最高だった25年度目標額の約5兆9000億円を約6000億円上回る約6兆5000億円で、過去最高となる。
今後、経済産業省中小企業庁が関係省庁と調整する。契約の基本方針は、国会で26年度予算が成立すれば、できるだけ早期の閣議決定を目指す。
26年度の基本方針に示す「措置事項」で新たな記載や、記載内容を拡充するのは、価格転嫁・取引適正化の徹底で、▽一方的に価格を決定することなく、迅速かつ適切に協議▽価格交渉時に受注者が提示する公表資料を合理的な根拠として尊重▽契約金額変更を申し出た受注者に対し、次回発注時に不利益な取り扱いがないよう配慮--などを明確化する。
ダンピング防止では、全ての対象契約で低入札価格調査制度の導入徹底のほか、ビルメンテナンスや警備などの契約で、現状、予定価格の6割にとどまる低入札価格調査発動基準の引き上げなどを明記。
品質や機能などへの適切な考慮についても、ビルメンテナンスや警備などの調達で、総合評価落札方式の適用拡大を明記する。燃料調達でも災害時に備え「管内に燃料供給拠点を有する」ことが要件となり得ることなどを追記する。
また、調達状況のフォローアップの強化も盛り込む。基本方針に記載した措置を未実施の場合、その理由の公表を求める。受注側中小企業による発注側機関の評価を拡充することも示す。
基本方針案は、23日に開く審議会の小委員会に示す。
