佐藤工業は、ヘッドマウントディスプレー(HMD)を活用したドリルジャンボ無線遠隔操作システムを発展させ、インターネット回線を介した遠隔操作を実証した。これまでインターネットを使用した遠隔操作は回線品質の面から遅延の解決が難しいといわれてきたが、最新のデータ転送技術を組み入れることで、徳島県と茨城県をつないだ映像伝送の遅延時間を0.4秒以内に抑えた。同社によると、山岳トンネル施工用ドリルジャンボのインターネット経由による無線遠隔操作は国内で前例がない。
同システムは佐藤工業とポケット・クエリーズ(東京都新宿区、佐々木宣彦社長)、古河ロックドリルが共同で開発した。HMD上に切り羽画像(180度魚眼カメラ)と詳細ズーム画像、パススルー画像(ジャンボ操作ユニット)の三つの画像を合成して表示し、あたかも実際のドリルジャンボ操作室にいる感覚で運転操作できる。
初導入した「令和4-6年度桑野道路下大野トンネル工事」(徳島県阿南市下大野町五反畑~長生町張)では現場内に構築した専用ネットワークを通じて遠隔操作し、有効性を確認した。そして今回、同工事の隣接工区で開かれた開通イベントで、徳島県阿南市の会場と茨城県つくば市にある佐藤工業の技術センター間でインターネットの光回線とWi-Fiを経由し、直線距離で約550㎞離れたドリルジャンボを操作した。
ネットワーク回線の最適な組み合わせとエンコーダー・デコーダー設定の調整を行い、イベント側は衛星無線通信で、技術センター側はインターネット(光回線とWi-Fi)を使って、システムを作動させた。
