国土交通省は、一般国道や高速自動車国道の維持管理基準について実態や道路を取り巻く状況を踏まえて改訂する。道路陥没の主な要因となっている道路排水施設の損傷の把握に向けて、通常巡回や定期巡回などでICTやAI(人工知能)技術を活用しながら状況を把握することを規定する方針だ。高速道路と同様に高いサービスレベルが求められる自動車専用道の巡回頻度や、路面清掃の頻度なども見直す。秋ごろの策定を目指す。
23日に開いた「国道(国管理)の維持管理等に関する検討会」で方針を示した。
検討会では2020年5月に議論の中間取りまとめを行い、維持管理の高度化や効率化に向け▽地域属性や季節変動に配慮した弾力的な運用▽地域や民間などとの連携促進▽新技術の積極的な活用--の3点に取り組むよう求めた。5年以上が経過したことから、実施状況をフォローアップするとともに、今の業務の実態に合うよう基準を見直す。
道路排水施設については、埼玉県八潮市での事故を始め、各地で占用物の老朽化や損傷に起因する道路陥没が発生していることから、八潮市の事故を踏まえた対策検討委員会では、側溝や集水桝、横断水路など道路排水施設の点検の規定化を提言していた。従来の通常巡回や定期巡回でも路面変状や破損の有無を確認しているが、維持管理基準には明確な記載はない。
自動車専用道の通常巡回の頻度は、24年度で1日1回が38%、2日に1回が24%、1日2回が23.3%となっており、直轄高速と比べ少ない傾向にある。一方で1㎞当たりの路面の異状・障害に関する意見・要望件数は24年度で5件と、直轄国道や直轄高速の約1.7倍となっている。
路面清掃に関しては、人口集中地区(DID)では年間6回を目安としているが、24年度の調査によると、目安通りに行っている箇所は全体の15%にとどまり、年間1回が45%と大部分を占める。積雪寒冷地以外は清掃の頻度を減らしても塵埃(じんあい)を十分に回収できているため、実態に合わせて見直す。
