社会資本整備審議会道路分科会の四国地方小委員会は、23日に開いた委員会で新規事業化を目指す四国地方整備局の方針を妥当と判断した。対象は「一般国道55号牟岐海部道路」。四国8の字ネットワークで事業化されていない残り2区間の一つとなる。今後、国交省の同分科会事業評価部会に報告する。予算成立後の実施計画によって新規事業化される見通しとなった。
牟岐海部道路は、阿南安芸自動車道の一部として内妻IC(仮称)と浅川IC(仮称)を結ぶ8.3㎞の高規格道路。土工部分が5.2㎞で全体の63%を占める。橋梁は1.4㎞、トンネルは1.7㎞を想定している。全体事業費は約705億円を見込む。軟弱地盤が確認されている氾濫平野と海岸平野を通過する。25年度に実施した調査の結果からこれまで約8mとしていた支持層の深さを12mに見直した。杭長の増長が必要な場合、橋梁費が増加する可能性がある。
同区間のみのB/C(費用便益比)は0.4。徳島JCT~高知JCTまでを一体評価すると1.1になる。走行時間の信頼性向上やCO2排出削減など多様な便益を加えると1.2まで高まる。
四国東南地域における地域間のアクセス性の向上、産業・経済活動の促進、平時の救急搬送と災害時の物資輸送を担う。並行する国道55号は、南海トラフ地震の津波によって最大5割が浸水するとされ、信頼性の高いネットワーク構築が急務となっている。
地域医療にも大きく貢献する。徳島県海陽町役場から徳島県立海部病院までの所要時間は、現状の16分から7分短縮されて9分に、徳島赤十字病院までは現状の93分から29分短縮され64分になる。
同省は2026年度の新規事業候補箇所として、13日に「新規事業採択時評価」の手続きに着手した。
