沖縄県の経済団体や関係自治体などで構成するGW2050PROJECTS推進協議会が公表した那覇港湾施設、牧港補給地区、普天間飛行場、那覇空港の4エリアの戦略的機能分担と一体的跡地開発による成長戦略と実行計画では、基地跡地のまちづくりに向け、2035年度ごろから返還や都市計画決定を始めて、返還後に段階的にまちびらきする構想を打ち出した。那覇空港では、50年度の年間乗降客数3600万人を目指して新旅客ターミナルビルを整備し、38年度の供用開始を想定している。 =1面参照
成長戦略は、24年時点で4.9兆円となっている県内総生産を50年に11兆円にまで拡大する目標を掲げた。必要なインフラとして、那覇空港と港湾の機能強化、産業を創出するイノベーションパークの整備などを進める。
GWイノベーションパークは、世界水準の研究開発拠点を集積し、高度人材の集中と研究生産力を向上させるために整備する。普天間の返還跡地は「メディカル」、牧港は「ブルーエコノミー」、那覇港湾は「エアロスペース」の分野に分け、イノベーションパーク群を形成する。30年度までに周辺既存施設を使った実証や運営モデルの官民連携スキームの検証などを進め、40年度までに返還跡地の進展に合わせた段階的拡張、マスタープラン・整備方針の具体化、50年度までに施設整備を進める。
まちづくりでは、那覇港湾施設を「グローバルビジネスと迎賓拠点」と位置付け、高度な複合機能都市を形成して那覇空港や那覇港、都心との連絡性を強化する。
牧港補給地区は「グローバルな都市型リゾートエリアと海洋産業拠点」で、沖縄文化や海洋系レジャー産業など国際水準の都市型レジデンシャルリゾートを目指す。海洋産業の複合機能拠点も整える。
普天間飛行場は「グローバル人材の育成と先端医療のイノベーション拠点」とし、働く人と暮らす人が共存するライフスタイル形成型都市を創出する。基幹的広域防災拠点や東西南北の都市・交通戦略を支える交通結節点機能も備える。
那覇港湾施設と普天間は27年度に計画をまとめ、県・市町村の総合整備計画は30年度の策定を予定している。早期のまちびらきを目指し、国・県・自治体・民間で構成する協議体を立ち上げ、32年の第7次振興計画に提言する。官民が連携して活用する用地を「戦略機能用地」とし、自治体が先行取得できる仕組みの導入を示した。
那覇空港は、奥行き100m以上の新旅客ターミナルビルを既存滑走路の間を埋め立てて整備する。同時に、貨物ターミナルや非常時にも空港機能を維持する次世代エネルギーセンターも整備する。27年度以降、基本構想の検討を始め、37年度までに施工を完了する。
那覇港の機能拡充では、新たな物流倉庫建設の可能性調査や次世代先進倉庫の検討を進める。
