前田建設は、建設現場から回収・再生した材料を使った環境配慮型材料である「グリーン骨材」を基礎築造工事に適用した。グリーン骨材はこれまで捨てコンクリートや仮設用途などに限られ、構造耐力上主要な部分での採用が進んでいなかった。今回、普及促進に向けた先進的な事例として、実現場の基礎躯体に活用した。
同社が施工を担当する砂町アスコン東京合材工場内のアスファルトタンク基礎築造工事の基礎躯体にグリーン骨材(粗骨材・置換率15%)の使用を提案。設計・監理者であるアート総合設計の承認を受けて、2025年12月から26年1月にかけて156m3を打設した。施工効率につながるフレッシュ性状や構造物の耐久性を決定付ける強度ともに良好な品質を確認している。
グリーン骨材は生コンクリート工場から出荷後、建設現場で使用されなかった残コン・戻りコンを洗浄・分別し、粗骨材・細骨材として再利用可能な状態にした環境配慮型材料。JIS規定でも使用が認められており、採石場や採砂場から採取したバージン骨材の使用量が減らせるため、CO2排出量の低減や産業廃棄物削減につながる。
25年1月には全国生コンクリート工業組合連合会(全生連)が、従来の「回収骨材」という名称によるネガティブな印象を払拭(ふっしょく)するため「グリーン骨材」に名称変更した。一方で、JIS認証を受けた全国2383工場のうち、グリーン骨材を使用したコンクリートを製造できる工場は46工場(1.93%)にとどまっている。生コン工場側の技術的課題ではなく、発注者や設計事務所の採用判断が慎重であったため、需要が十分に形成されず、普及が進んでいないことが背景にある。
