技能実習に代わる育成就労の施行まで残り1年を切った。育成就労外国人と受け入れ企業の雇用関係の成立をあっせんする監理支援機関の許可申請が15日から始まり、制度開始に向けた各種手続きがいよいよ本格化する。建設技能人材機構(JAC、三野輪賢二理事長)が16日に開いた正会員団体の事務局長等会議で、外国人雇用に詳しい杉田昌平弁護士は「2026年は制度を実装していく年になる」と説明=写真。育成就労外国人の円滑な受け入れのための準備を呼び掛けた。
育成就労は原則3年間の就労を通じて特定技能1号の技能水準の人材育成を目的とする。制度の大枠は技能実習を踏襲しつつ、就労開始前からの段階的な日本語能力の習得が要件となったほか、本人の意向による転籍が認められた。
杉田氏は「技能実習で作られた基礎は変わらず、上物をリフォームするのが改正の骨子だ」と解説した。
育成就労の施行に先立ち15日から監理支援機関の許可申請が始まり、9月1日からは受け入れ企業による育成就労計画の認定申請がスタートする。
杉田氏は制度開始に向けて26年はこの二つが「大きな山になる」といい、「円滑に制度を始めるため今年は手を動かしていく年になる」と話した。
育成就労が始まる27年4月に監理支援機関として業務開始を目指す場合、9月30日までの許可申請が必要になると指摘。ただ9月末に申請して不備があった場合は間に合わなくなる恐れがあるとし、6月末までの申請を呼び掛けた。
受け入れ企業が提出する育成就労計画の認定申請書に記載する送り出し機関への支払い費用は、育成就労外国人の月給の2倍が上限となる。杉田氏は、申請後に上限の超過が判明した場合、計画認定の取り消し事由に該当するとし、「付き合う監理支援機関と送り出し機関はこれまで以上に精査しなければならない。手数料を開示するなど透明性の高い機関を選ぶ必要がある」と注意を促した。
また技能実習の監理団体の中には、育成就労の監理支援団体とならず廃止を予定している団体も少なくないとし、受け入れ企業による早めの確認を訴えた。
育成就労外国人の転籍については、転籍先の企業が転籍元の支払った初期費用の一部を補●しなければならないため、「転籍者を積極的に採用する市場は形成されにくいのではないか」との認識を示した。
