竹中工務店は、コンクリート解体ガラから再生した微粉を炭酸化したCO2固定微粉(CCU材料)を活用した地盤改良技術「CUCO-CO2固定地盤改良」を建物の基礎に初めて適用した。福岡県古賀市で建設が進む物流施設「古賀ロジスティックスセンター」の、防火水槽を支える柱状の地盤改良体約80m3のうち、約20m3に採用。1m3当たり16㎞の炭素を固定し、CO2排出量は一般的な地盤改良工法に比べて15%削減した。強度も1.2倍ほどになったという。
同社は、鹿島、デンカと共に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業「CO2を用いたコンクリート等製造技術開発」プロジェクトを実施するコンソーシアム「CUCO」の幹事会社を務める。コンクリートの製造過程のCO2排出量が実質ゼロ以下となるカーボンネガティブコンクリートの開発を進めている。
地盤の強度を上げる地盤改良技術について、国内ではセメントを使った工法が主流となる。コンクリート系用途全体で使われる量の約20%に当たる年間800万t程度のセメントが使われている。地盤改良構築時のセメントに由来するCO2排出量は、1m3当たり100-150㎞なため、カーボンネガティブコンクリート化が求められる。
CUCOが開発するカーボンネガティブコンクリートは、CO2を削減・固定・吸収する技術を組み合わせたもの。そのうちCUCO-CO2固定地盤改良は、CO2を固定する技術だ。コンクリート解体ガラや地盤改良解体材に含まれるカルシウム分とCO2を反応させて固定し、その生成物を地盤改良材用の微粉として再利用することで、材料中にCO2を長期的に貯蔵できる。
今後、微粉の製造とそれに伴うCO2の調達、微粉の運搬などについてさらに改良し、同技術に関連する長期的なデータを集める。今回、より地中深くまで微粉を入れることができるようになったため、2030年には液状化抑止などに使う地盤改良に適用を拡大し、土木、建築それぞれで活用したい考えだ。
