電力系・電気設備工事大手の2026年3月期通期決算が、28日に出そろった。単体は、関電工、きんでん、トーエネックの3社が前期に比べて増収営業増益だった。営業利益は、全社が大幅に増加して過去最高を記録した。旺盛な民間建設投資などを取り込み、業績の先行指標となる受注高も全社で増えた。
売上高は、高水準の手持ち工事の進捗(しんちょく)が順調に推移したことにより、増収3社のうち関電工、きんでんの2社が過去最高を更新した。クラフティアは前年度に比べて工程初期段階の大型工事が多いこと、ユアテックは大型工事の進捗が当初の想定を下回ったことで、減収となった。
営業利益の大幅増については、「大型工事の進捗が順調に推移したことに加え、生産性の向上に努めたことが奏功した」(関電工)、「前期首より採算性の良い期首手持ち工事が順調に推移したことに加え、業界全体で価格転嫁しやすい環境にあり、当社として生産性の向上に努めた」(きんでん)、「工事利益率の向上」(クラフティア)、「工事採算性の向上」(トーエネック)、「原価管理の徹底による工事採算性の向上」(ユアテック)を増益の理由に挙げる。
完成工事総利益率は、関電工が2.4ポイント上昇の15.6%、きんでんが5.5ポイント上昇の24.2%、ユアテックが1.7ポイント上昇の16.7%だった。他の2社は非開示。
受注高は、関電工、きんでん、ユアテックの3社が過去最高を更新した。関電工は、旺盛な民間建設投資を背景に屋内線・環境設備工事の受注が新築、リニューアルともに好調だった。きんでんは一般電気工事がけん引した。クラフティアは、首都圏の再開発案件、関西圏の統合型リゾート案件、データセンター関連工事を中心に、「物価上昇を適切に価格転嫁しつつ、最適要員配置を踏まえた計画的な受注活動を進めた結果」としている。トーエネックは、屋内線、地中線、配電線の各工事で伸びた。ユアテックは、海外の太陽光発電設備や国内の大型工場などを複数受注するとともに、電力インフラに関する基幹送電網整備工事を順調に受注したことを要因に挙げる。
