防衛省は、分離・分割発注を基本原則とし、一部でECI(施工予定技術者事前協議)方式を実施していた発注方式について、2026年度から建築や設備、土木を一括で発注する整備加速型(総合発注)を追加した。各地方防衛局が公表している発注見通しに対象工事が十数件程度盛り込まれている。
自衛隊施設の強靱化事業を含む防衛省各地方防衛局の設計と工事の発注では、建築、設備、土木をそれぞれ分離・分割発注し、積算支援や工事監理業務もそれぞれ分離発注していた。自衛隊施設の強靱化に伴って工事量がかつてない規模になっている上、設備の入札だけ不成立となって工事が進まないなど効率性にも課題が生じていた。
「整備加速型」では、建築、設備、土木の設計(積算支援業務を含む)を「総合設計業務」として一括で発注する。意図伝達業務(積算支援業務を含む)は、総合設計業務受託者と随意契約する。総合設計を踏まえた工事発注では、建築、電気通信、機械、土木を「総合工事」として一括発注する。ECIで施工者が実施している品質証明業務も施工者が実施する。
対象となる事業は、▽事業規模が大きく労働者や建設資材などの確保が困難な事業▽完成期日に特に注意が必要で厳格な工程管理が必要な事業▽技術的難易度が高い事業▽情報保全に特に注意が必要な事業▽総合発注によって施工の品質向上が見込まれる事業--の5要件を満たすものとなる。おおむねWTO対象金額以上が事業規模の目安とみられる。
地域の事業に精通した地元企業を活用する必要がある事業や分離・分割発注の方が品質向上が見込まれる事業は従来どおり、分離・分割発注とする。主要拠点型(ECI方式)の対象事業は従来どおり。
新たな発注方式の追加に伴い、積算支援業務や品質証明業務、意図伝達業務に必要な通知文書を改正・新規制定し、各地方防衛局に通知済み。
