『室井管理官』のような存在だった--。ある地方整備局の幹部は、先日長逝した国土交通本省の官僚の姿を、国民的刑事ドラマの役柄になぞらえる◆「現場が報われる仕事」を地で行く人柄で、赴任先の職場だけでなく、地域の建設産業からも厚い信頼を得てきた◆能登半島地震、豪雨の対応もその一つ。被災地再建と業界発展の両立を念頭に業行政を展開した。また、「どう復興するのか、日本が試されている。どこにいても(日本国民として)平等に扱われるのか、それとも切り捨てられるのか」という難題にも正面から向き合った◆局幹部は「ご本人が一番悔しいはず」と唇をかみつつ、「(故人の考え方を)参考にした施策を既に打ち出している」と明かす。偉大な背中はなくとも、志は引き継がれる。どうか安らかにお休みください。
