東北経済産業局は18日、東北地域が国益につながる宇宙産業クラスターの一翼となる道筋を示すため、「令和8年度中小企業政策推進事業委託費(東北を中心とした宇宙産業集積地における試験環境およびサプライチェーン構築に向けた調査)の一般競争入札を公告した。23日に説明会を開く。総合評価方式を適用し技術点200点と価格点100点の計300点満点で評価する。提案書と入札書類の提出は7月9日まで。同月16日に入札する。履行期限は2027年3月末。
同局は、宇宙関連産業振興に積極的な宮城県角田市や秋田県能代市、福島県南相馬市、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と宇宙インフラ施設の充実や人材の確保・育成について議論を進めている。
特に、国内宇宙産業の課題の一つに挙げられる打ち上げ能力不足を解消するため、2030年代前半までに年間30件程度の打ち上げ能力確保を目指して、国内宇宙関連産業のサプライチェーン(SC)構築に取り組む。
今回の調査は、JAXAの角田宇宙センターや能代ロケット実験場などが立地し、今夏には官民共創推進系開発センターが開設されるなど、開発・燃焼試験拠点などが集積する東北地域の優位性を生かした産業クラスター形成に向けて、燃焼試験施設とSC構築に向けた分析を実施する。主に福島浜通り地域に集積が進むニュースペース企業などの成長・定着を促し、東北に宇宙産業を根付かせることで、国産ロケットを中心とする産業集積や打ち上げから回収までを担うSC構築を目指す。
業務内容のうち、宇宙インフラ施設の整備・運営に伴う調査は、既存施設で燃焼試験を行う際に必要な配管や治具類のほか、既存施設を補完する燃焼試験施設の事業フェーズ、整備・運営費用、施設の仕様・規模感などをまとめる。
宇宙産業人材の状況整理は、エンジニアやマネジメント人材の確保・育成、アプローチ先や人数の規模感、教育界と産業界の役割分担などを整理する。宇宙産業SC構築に向けた調査は、国内外の関連企業と中小企業のマッチング事例を分析し、中小企業に発注可能性がある部品や要求する技術・実績などを明確化する。また、宇宙産業を支えるSCの姿をまとめる。
このほか、東北宇宙産業検討会や宇宙産業関連シンポジウムの開催なども含む。
