
自民党の有志議員による勉強会は25日、政府に対して公共事業評価制度の見直しを求める提言書を小林鷹之政調会長に手渡した。現行制度は費用便益比(B/C)に過度に依存しているとし、貨幣換算が難しい効果も含めた総合的な評価手法への転換を訴えた。B/C算出に使う社会的割引率も年内の見直しを要望した。
提言書は、中村裕之衆院議員、船橋利実参院議員、見坂茂範参院議員が世話人代表を務める「『国家戦略投資の新評価軸』構築に向けての勉強会」がまとめた。3月から5回にわたり会合を重ね、5月に提言を作成した。
提言では現行制度について、B/C中心の数値指標に過度に依存していることを指摘し、「貨幣換算が困難で社会的に極めて重要な効果や使命を十分に捉えきれていない」と主張。国家戦略との整合性、防災・減災、国土強靱化への貢献、地域の命と暮らしを守る基盤機能など、貨幣換算が困難な効果も含めた総合的な評価手法への転換を要請した。
個別事業の評価に当たっては、B/Cが1以上を必要条件としない運用への見直しを提案した。社会的割引率が2004年の設定以降据え置かれているため、金利水準や社会経済情勢を踏まえた適切な見直しを求めた。
現行制度は、国土構造や地域の将来像を示す上位計画に基づいて公共投資の方向性や優先順位を判断する視点を欠いているとし、公共事業評価を「数値による選別」から「国家戦略に基づく総合的判断」に転換するよう提起した。
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