関電工は、6月30日付でシステム開発・運用支援事業などを手掛けるGCU(東京都中央区、袁飛社長)を子会社化し、グループ全体の建設DX(デジタルトランスフォーメーション)を本格的に推進する体制を整えた。外部委託に依存していたシステム開発機能を取り込み、設備工事の現場力や知見と掛け合わせることで、AI(人工知能)などデジタル技術を活用した業務改革、生産性向上、新規事業創出を目指す。人事交流も積極的に行い、グループのデジタル人材を育てる。建設会社によるシステム開発会社の買収は珍しい。
GCUは、EC(電子商取引)サイト構築サービスの提供などを目的として2015年に創業した企業。システム開発・運用支援のほか、ITコンサルティング、ソフトウエアテスト・品質保証の各事業を展開する。
企画構想から要件定義、設計、開発、テスト、運用保守までのシステム開発プロセスをワンストップで実施できる点に着目し、買収を決めた。グループにシステム開発会社を迎えるのは初めて。
関電工は、2026年度までを期間とする中期経営計画の方向性の一つに、「あらゆる手段で生産性・効率性を高める」ことを掲げている。今回の買収は、この方向性に沿った取り組みとなる。
関電工とGCUの強みを融合することで、現場に根差したDXを推進し、グループ全体の業務改革や生産性向上を実現する。
併せて、外販を視野に入れながら、新たなシステムやサービスを開発・実装する。具体的には、エネルギーマネジメントサービス、カーボン可視化サービス、再生可能エネルギーO&M(運用・保守)管理サービス、現場DXサービス、AI積算・実行予算サービス、スマート保安サービス、OT/ITセキュリティー管理サービスなどを想定する。
関電工の川田勉常務執行役員CDO(最高デジタル責任者)は、「今回のM&A(企業の合併・買収)は、単なるシステム開発機能の取得ではなく、当社グループのDXを一段引き上げるものだ。両社の強みを融合して業務改革、生産性向上、新規事業創出を実現し、グループ全体の企業価値向上につなげていく」と話している。
