全国建設業協会の今井雅則会長は2日、東京・永田町の自民党本部で鈴木俊一幹事長と面会し、公共事業予算の大幅増額などを目指して、「骨太の方針」の策定に向けた緊急要望を行った。今井会長は、建設資材の価格高騰や労務費の上昇を踏まえた実質事業量が増加に転じるよう、国土強靱化実施中期計画に関する予算を含め、2025年度補正予算と26年度当初予算の合計を大きく上回る公共事業費の確保を呼び掛けた。
緊急要望では、社会資本の整備・維持管理や災害時の最前線での活動など、国民生活と地域経済を支える地域建設業の役割に言及。人口減少や担い手不足の深刻化に加え、最近の物価上昇による実質事業量の減少で経営環境は厳しさを増していると訴えた。
その上で、防災・減災、国土強靱化の取り組みを中長期的かつ計画的に推進するとともに、昨今老朽化が進行している社会資本の維持管理・更新や経済成長力の向上につながる基幹インフラ整備を着実に進めるため、公共事業費の大幅な増額を求めた。
また、中東情勢に伴う建設資材の調達難などに関しては、国土交通省直轄工事で始まった新たな設計変更の取り扱いの現場レベルでの早期徹底と、他省庁や地方自治体への普及を要請した。中東情勢対応の各種取り組みで必要となる追加的な費用は、補正予算などで十分な規模を別途確保するよう働き掛けた。
加えて、長年、生産性が上がらず、労働投入量が減少している建設業の構造を変革させるため、生産性向上や担い手確保に必要な投資余力を拡大させる必要があると指摘。入札制度の改善や予定価格の設計方法の見直しなど、適正な利潤確保策の推進を求めた。公共工事設計労務単価の継続的な引き上げや労務費の行き渡りによる技能者の処遇改善も要望した。
全建によると、要望を受けた鈴木幹事長は「来年度の予算は、高市首相が本当の自分の予算であると明言しており、従来とは予算編成が変わっていく。事前防災や治山、治水、砂防などは危機管理投資である。要望事項については、しっかりと予算に組み込んでいきたい」などと応じた。また、全建が執行団体となっているICT補助金に、予算を2倍以上も上回る応募があり、多くのニーズに応えられていない状況を聞き、ICT活用などによる生産性向上で人手不足に対応することの必要性を説いたという。緊急要望には、見坂茂範参院議員も同行した。
