四国地方整備局は、7月28日の熊本地震発災直後からTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)広域派遣による支援に当たっている。先遣班4人は翌日、九州地方整備局の災害対策本部に入った。九州整備局ならびに応援に駆け付けた他整備局などと連携しながら、情報収集や今後のプランニングに尽力した。本局との橋渡し役や2班以降の後続として現地に入る職員が業務に従事できる環境整備に奔走した。
28日夕方、揺れを感じた四国整備局職員は直ちに情報収集に当たった。同時に専属組織である防災グループは、TEC-FORCE派遣に向けて人選を開始した。TEC-FORCEには、全職員の約9割に相当する1104人が登録している。先遣班には、企画、道路、河川、総務の各部から1人ずつが招集された。隊長を務めたのは企画部の濱田向啓事業調整官。能登半島地震でも先遣班として北陸地方整備局で活動した経験を持つ。
先遣班は翌29日の昼に九州整備局(福岡市博多区)に到着。同局が熊本県内に派遣したリエゾン(現地情報連絡員)からの被害情報やニーズを把握するとともに、給水車の稼働状況の確認など8日間任務に当たった。濱田事業調整官は「現地入り直後は被害の全容が把握できず、初動対応の指示が難しかった」という。TEC-FORCEはその後も給水支援班(4班11人)、応急対策班(電源供給)(1班1人)、被災状況調査班(港湾)(4班14人)が順次現地入りした。現在も給水支援班が活動している。
震源地周辺の被災状況をいち早く把握するため、各整備局は保有する防災ヘリコプターを投入した。四国地方整備局は発災翌日に『愛らんど号』を派遣している。濱田事業調整官は「素早く全体像が把握できる。何をすべきか、動き方が見えてくる。その後の調査に生きてくる」とその効果を実感する。
四国内の防災道の駅に置かれているコンテナ型トイレ4台や事務所に配置している給水車2台も搬送した。職員とともに、整備局と災害時協定を結んでいる地元協力企業『TEC-FORCEパートナー』が現地での給水作業などに力を発揮した。電源供給に2社、給水作業に8社、コンテナトイレ搬送・設置に6社が駆け付けた。
濱田事業調整官と防災グループは、今回の地震で初動の重要性を再認識したという。また、「南海トラフ地震では津波の被害も想定される。道路啓開などに生かせるよう、より実効性の高い訓練を重ねていくことが重要になる」と指摘。「各地から応援に来ていただいた時に、どう動いてもらうかも検討している」と熊本地震での経験を生かす。
*内容は8月21日の取材時点のもの
