ハイパースケーラー向けのデータセンター(DC)を開発・運営するDayOne(シンガポール)は、佐賀県伊万里市で200メガワットのデータセンターキャンパスを開発する。2030年の操業を目指す。今回の九州進出は、東京など大都市圏に集中するデジタルインフラを分散させ、急速に拡大する人工知能(AI)やクラウドサービス需要に対応する狙いがある。2日に同市と立地協定を結んだ。
建設地は松浦町の伊万里東部工業団地。敷地面積は13万3000平方メートル。このうち、160メガワット分の電力確保済み用地(緑地や道路などを除いた約6万9000平方メートル)で段階的に開発する。現地付近には九州電力の特別高圧線が通っており、安定した電力確保が見込まれる。施設の設計に当たっては、水使用量を極力抑えるウォーターレス方式を採用するなど環境に配慮する。フル操業時には最大80人程度の雇用創出を図る。
市は、20年に同団地の分譲を開始した。当初は製造業の誘致を目指したが、工業用水の確保が難しいことなどから難航。近年のDC需要の高まりを受け、24年度からターゲットをDCに絞った。市有工業団地は今回で完売となったが、今後も民有地を活用したDC進出の相談があれば協力して進める方針だ。
立地協定式でジェイミー・クーCEOは「九州は日本のデジタルインフラで重要な拠点となる可能性を秘めている。地域社会や地元パートナーと緊密に連携しながら地域全体の持続的な価値創造を目指す」。深浦弘信市長は「この投資が地元経済や企業、将来の世代に新たな機会をもたらすことに期待している」と語った。
