国土交通省は、海洋ドローンの社会実装や市場形成に向けたロードマップを作成する。産学官による協議会で議論を深め、年度内の策定を目指す。現時点のイメージでは、2030年まではインフラ点検や風力発電の調査での活用を見込み、35年までに保守や物流、警備・監視など作業範囲を広げ、最終目標である40年にはインフラ修繕などで完全自律作業の実装を目指す。
国交省が3月にまとめた次世代海洋モビリティビジョンでは、海の「見える化」や作業の自動化によるデータ駆動型の海洋経済成長の基盤技術となる海洋ドローンは、世界的に大きな市場拡大が見込まれており、国内の市場拡大、産業基盤構築、技術開発、制度・環境整備を総合的に進める必要とした。
40年の将来像として、海洋ドローンの活用により、海上・沿岸・陸上がデータで相互に連携し、海に関する官民のサービスや事業がシームレスにつながり新たな価値が創出される姿を描いた。インフラ面では、長距離の管路点検や海中作業の安全性向上への貢献が見込まれる。
ビジョンの実現に向けたロードマップでは市場拡大、運用基盤、技術開発のそれぞれで、5年程度ごとに実現すべき内容や目標を設定する方針だ。
市場拡大に関する項目では、活用事例ごとに実現が想定される年月と具体的な用途を整理し、ビジネスモデルの変遷を分かりやすく解説する。運用基盤では、実証フィールド、音響灯台、充電・ドッキングステーションなどといった運用に向けたインフラ整備や、海洋ドローンに特化した規制の検討などの法整備、専門人材の育成についてそれぞれ方針を示す。
技術開発は、現状や直近の取り組み、実現が見込まれる内容と、40年時点で実現すべき技術の二つの軸で整理する。現時点の想定として40年までに自動・遠隔での複数台運用や長距離・長時間航行などの実現を目指す。
