東京芸大/奏楽堂改修にコンセッション/可能性調査で提案競技公告 | 建設通信新聞Digital

7月15日 火曜日

関東・甲信越

東京芸大/奏楽堂改修にコンセッション/可能性調査で提案競技公告

 東京芸術大学は、東京都台東区の上野キャンパス内にあるコンサートホール・講堂「奏楽堂」の大規模改修に向け、PFI事業の「公共施設等運営(コンセッション)方式」の導入を検討する。導入可能性調査を実施する「東京芸術大学奏楽堂改修整備検討調査業務」の簡易公募型プロポーザルを公告した。参加表明書は22日まで、企画提案書は8月1日まで受け付け、7日までに特定結果を通知する。
 参加資格は、設計・コンサルティング業務のうち「その他のコンサルティング業務」の認定を受けていることなど。
 調査業務では、教育・研究目的の達成と収益事業を両立させるための最適なスキーム構築、コンセッションが成立する業務範囲や事業条件の特定、大学・文京施設の参考になるノウハウの取りまとめを進める。サウンディング(対話)調査を実施し、VFM(バリュー・フォー・マネー)を検討するほか、事業スケジュールの検討、課題と対応策の整理も担当する。履行期限は2026年3月27日まで。
 奏楽堂は、1890年に創設し、建物の老朽化で1984年に解体して上野公園に移築。現在の奏楽堂はSRC一部RC造地下2階地上5階建て延べ6539㎡で、97年に竣工した。使用目的に応じて音響特性を変えられるよう天井全体を可動式としている点が大きな特徴。改修工事は、28年度から複数年間を想定しているものの、大学予算や国の補助金ではおよそ10億円が不足する見込みとなったことから、ネーミングライツパートナーを募集中で、寄付金を受け付けるプロジェクト基金も立ち上げた。