造幣局南地区防災街区/27年度までに都計決定/着工は30年度以降を目指す | 建設通信新聞Digital

11月11日 火曜日

関東・甲信越

造幣局南地区防災街区/27年度までに都計決定/着工は30年度以降を目指す

 都市再生機構(UR)が施行予定者となる東京都豊島区での「東池袋四丁目中央地区(造幣局南地区)防災街区整備事業」について、2027年度までの都市計画決定を目指していることが分かった。28年度に事業計画、29年度に権利変換計画の認可を経て、30年度以降の着工を想定している。 対象地区は、旧造幣局東京支局跡地南側(東池袋4-14ほか)の約3.3ha。同局跡地にある、区立としまみどりの防災公園(愛称=IKE・SUNPARK)や東京国際大学池袋国際キャンパスなどと隣接する。
 12年以降に「造幣局南地区まちづくり懇談会」や「同まちづくり協議会」が設立され、URが運営を支援してきた。14年9月に、国が造幣局東京支局をさいたま市に移転すると発表。16年3月に、東京都が「防災都市づくり推進計画」を改定し、東池袋四・五丁目地区で防災街区整備事業などの活用検討に着手した。
 23年11月には「東池袋四丁目中央地区防災街区整備事業協議会」が設立された。権利者数は190人で、153人が協議会に加入している。事務局はURが務めている。
 地区の現状として、木造住宅が密集し、幅員が狭い道路や通路、建築の際に必要な接道条件に未達の敷地が多数存在するといった課題がある。
 これを踏まえ、まちづくりのコンセプトとして、▽災害に強く安心して暮らせる▽まちの良さを活かし、人のつながりや活動を生む▽都心近接の立地を活かした多様な暮らし方を実現する--を掲げた。
 24年9月時点では、西側に40階程度の高層建物2棟や、14階程度の中層建物などの整備を計画している。北側の高層建物、中層建物、南側の高層建物の順に整備する予定だ。
 UR東日本都市再生本部は、「令和6・7・8年度造幣局南地区における都市計画等検討業務」を上野計画事務所、「令和7・8年度造幣局南地区における資金計画等検討業務」を都市計画同人にそれぞれ委託している。