国土交通省は、2024年に改正した建築設計、工事監理の業務報酬基準についてフォローアップし、今後の見直しの方向性を定めた。略算方法に関し、略算表で定める業務量の目安と実際の業務実態に乖離(かいり)があることから、国は業務量について大枠で参考値を示し、業界団体は参考情報を開示することで、個々の建築士事務所がこれらの情報を基に柔軟に実態に合った報酬を計算できるようにする。 24年に改正した業務報酬基準では近年の業務実態を反映し、略算表や難易度係数を見直した。ただ、調査で得られたサンプルを活用し略算表の業務量を算定したところ、一部の用途類型については業務実態と乖離したため改定を見送るなど課題も残った。そのためフォローアップ会議で課題について議論し、12月の中央建築士審査会で検討結果を報告した。
会議では、日本建築家協会など業界団体へのヒアリングを実施。略算表で業務量を一つの目安として定めた場合、実際の業務実態との乖離が生まれ業務に支障が出ることなどが指摘された。
こうした指摘を踏まえ、検討結果では国が一律の業務量に関する目安を示すことに限界があるとした。そのため、国が参考値という形で示した大枠の中で各建築士事務所が実態に合った報酬を算定することが有効とした。
また29年春から、建築確認申請の審査にBIMの共通ファイルフォーマットであるIFC方式のデータを活用できることから、BIMを活用した設計業務についても業務報酬基準の取り扱いを検討する必要性を示した。
個々の事業で業務内容にばらつきがある改修業務については標準的な業務を定めるのは難しいことから、まずは国と業界団体が協力して業務のフローや内容を整理していくべきとした。
検討結果を基に、今後はフォローアップ会議で具体的な見直しについて検討していく予定だ。
