みなけげんな面持ちだった--。能登半島地震で甚大な被害に見舞われた石川県輪島市の人たちが、新潟県中越地震の被災地を訪れた際の様子だ◆現地の案内人は、被災者という現実がそうさせていると認識し、一助になればとの思いからアーカイブセンターで中越地震の再建の道のりを丁寧に説明した◆輪島市民の表情に晴れ間が差したのは、中越地震で全村避難を余儀なくされた旧山古志村の住民と接したときだった。市民の一人は「こういう生の声が聞きたかったんだ」と顔をほころばせたという◆その案内人は「教える支援や与える支援よりも、一緒にいて共感、共有する支援が大切な場合がある」と振り返る。復興は複数の人が同じものを担ぎ、同じ方向に向かっていくことと表現される。被災地以外からも担ぎ手にはなれる。
