最低賃金の引き上げが企業収益の圧迫要因に--。百十四経済研究所が香川県に本社や工場などの拠点を置く企業を対象に実施したアンケートによると、賃上げした企業は65%で、うち「最低賃金より高い賃金だったがさらに賃上げした」と回答した企業は40%を占めた。ただ、「賃上げが経営上の負担になっている」と回答した割合が83%に上り、コスト増と人材確保・採用のジレンマが浮き彫りになった。
今回の2025年調査によると、賃上げした企業は65%で、前年より3ポイント増加している。現在の賃金が最低賃金に比べて高いにもかかわらず、賃上げしている企業も増加傾向にある。23年は31%だったが、24年に34%、25年は40%となっている。賃上げしていない企業の割合は減少している。
採算が改善した企業の52%が賃上げした一方、採算が悪化している企業でも77%が賃上げに踏み切っている。人材の引き留め、確保といった防衛的要因が強い。人件費増加の対応策では、価格転嫁が45%で最も多かった。生産性向上が32%、労働時間の削減が30%と続く。
賃上げした理由で多かったのは「人材の確保・採用」の75%と「社員のモチベーションアップ」の69%。この二つが大きな要因となっている。このほか、「物価上昇への対応」が39%「政府方針への呼応」は31%あった。
こうした状況で、経営への影響が「負担になっている」と回答した割合が83%で、「負担ではない」の15%を大きく上回る。負担と感じる割合は22年に65%、23年に70%、24年に85%と高止まりを見せている。
来期(26年度)も賃上げを予定する企業は76%あった。内訳を見ると、賃上げ率「5%以上」の企業が6%、「4%以上」が11%、「4%未満」が18%、「未定」が41%となっている。
県は2024年10月にそれまでの918円だった最低賃金を970円(52円増)に引き上げ、25年10月には1036円(66円増)と過去最高を更新している。
アンケートは、25年12月上旬から26年1月上旬にかけて郵送とウェブで実施。香川県内に本社または主工場を持つ企業448社のうち251社から有効回答があった。
県内企業の対応状況
