東京都江戸川区は、小中学校改築工事の着実な実施に向け、過去に発生した入札不調への対策を講じている。2026年度は平井南小、中小岩小、統合した鹿骨松本小の3校の着工を予定しており、入札参加意向などの調査を実施。3校総額で約250億円という大規模事業だが、それぞれ複数事業者から、区が想定する内容で工事は可能との回答があり、一定のめどが立ったとしている。
26年度第1回定例会の一般質問で、答弁に立った斉藤猛区長は、聞き取り調査で着手時期、工期、予定価格などが入札不調の原因だったとし、「3校の着手時期は、公告から入札までの見積もり期間の確保や、技術者配置の準備期間を考慮した。工期については、作業員の不足、仮設校舎の有無、工事のしづらさに応じた期間とするとともに、工事費はこれまで以上に各種専門工事業者から見積もりを聴取し、最新の実勢価格を十分実施した上で積算した」との対応策を示した。
区は、想定する着手時期、工期、工事費が建設事業者の考えと乖離(かいり)してないか把握するため、入札参加資格を有する127社に対し、入札参加意向や工事費に関する調査を実施した。
斉藤区長は「今後は公告前に2回目の入札参加意向調査を実施するなど、十分な入札不調対策を講じた上で発注手続きを進めていく」と意欲を見せている。
入札の方法や公告時期、分割の有無について区の担当者は「現時点で公表できない」としている。
26年度予算案には、平井南小に29年度までの継続費86億3200万円、中小岩小は30年度までの継続費83億0500万円、鹿骨松本小には29年度までの継続費80億1000万円を設定している。
平井南小は、平井3-3-1の敷地1万0458㎡に所在。旧小松川第三中(平井5-3-11)を仮校舎として利用している。設計は教育施設研究所が担当している。
中小岩小は、北小岩3-12-22の敷地7183㎡に所在。校庭に仮設校舎を設置し学校運営を継続する。設計はエーシーエ設計が担当。
25年4月に統合した鹿骨松本小は、旧松本小(鹿骨6-9-1、敷地9653㎡)の敷地に新校舎を建設する。工事期間中は、旧鹿骨小(鹿骨6-3-5)の校舎で学校運営する。設計は三上建築事務所が担当する。
23年に策定した基本構想・基本計画では、新校舎の施設規模はいずれもRC造3-4階建てで、延べ床面積は7600-7800㎡程度を想定している。
区ではこれまで、上小岩小と葛西第二中の改築工事を改築(建築)、機械設備、電気設備に3分割して入札公告したが、改築工事が4度不調となり、25年度に一般競争入札による事業者選定を断念、随意契約を結んだ経緯がある。
