国土交通省は、直轄土木工事のコンクリート工の生産性向上を加速させる。生コン帳票の電子化とAI(人工知能)などを活用したスランプの電子解析に関する実施要領案を作成し、2026年度から本格適用する。生コン受け入れ時の品質管理試験について、新技術を活用して検査を省略する手法の検討も進める。
「コンクリート生産性向上検討協議会」で方針を説明した。生コン帳票の電子化やスランプの電子解析は、i-Constructionの一環となる。
生コン帳票の電子化は、これまで紙で管理していた帳票の記録情報をクラウド上に保存し、出荷状況や打設状況を供給者や受発注者がリアルタイムに共有することで、施工品質の向上や省人化を図る取り組み。
これまで全国の直轄工事で試行を実施し、打設作業時間や内業時間の削減とともに、打ち重ね時間の間隔短縮による品質向上といった効果を確認した。システムを活用した施工や品質の管理方法や留意点を示す実施要領を作成し、本格運用に乗り出す。
スランプの電子解析は、生コン車のシュートから流下する生コンをカメラとAIで画像解析し、受け入れ時のスランプ試験に置き換える取り組み。直轄工事での試行を通じてスランプの全数計測の結果を検証し、従来手法を代替できると判断した。実施要領には計測に使う機器の構成や品質管理方法、規格値などを記載する。
今後は生コン受け入れ時の品質管理試験をさらに省人化するための手法を検討する。現状はプラントの製品検査と荷下ろし時の受け入れ検査で同一の試験が実施されている。製品検査の結果で品質を確認し、記録と追跡可能性を確保することで、受け入れ検査を省略する方法を考える。
まずはプラントと荷下ろし時の品質管理結果を比較分析し、効率化できる品質管理項目を抽出する。品質管理の効率化に向けて課題となる制度や基準、実現に必要な技術開発を洗い出し、複数年かけて検討を深めていく。
