国土交通省は、道路橋の集約・撤去の進め方を示した地方自治体向けのガイドラインを作成した。地方自治体の財政が厳しさを増す中、老朽化が進む道路橋の集約・撤去は長期で見ると有効な手段になり得ると指摘。将来の維持管理コストの縮減などをメリットに挙げ、集約・撤去の検討手順や対象候補の抽出方法などを解説した。
2022年3月に作成した「道路橋の集約・撤去事例集」を刷新し、地方自治体による道路橋、横断歩道橋の集約・撤去に関する検討の進め方をまとめた。
集約・撤去による管理者のメリットとして、中長期の維持管理費の縮減を挙げた。落橋や剥落による人的被害リスクの除去や管理負担の軽減も列挙した。
事業の類型として「単純撤去」「撤去+迂回(うかい)路整備」「ダウンサイジング」「複数橋梁の集約」の四つを提示。周辺環境の変化などで役割を終えている橋梁は単純撤去、引き続き何らかの機能を持たせる場合はそれ以外の方式が考えられるとした。
検討に当たっては、橋梁の健全性、利用状況、迂回路などを基礎データとして収集するよう要請。基礎データを基に集約・撤去の対象となる候補を抽出する手順を事例と共に示した。
コスト効果は集約・撤去と継続利用の概算事業費の比較で得られるとし、概算事業費の試算対象には点検費、補修費、更新費、撤去費などを挙げた。
住民との合意形成に向けた説明では、対象橋梁の状態や利用状況のほか、老朽化に伴う維持管理の増加、財政状況なども示すことが有効とした。
国交省の調査によると、道路施設の集約・撤去を検討した地方自治体は24年度末時点で約9割を占める。第6次社会資本整備重点計画(25-30年度)では、道路分野で1000施設の集約・撤去を目標に定めている。
