国土交通省は16日、管内無人化の実現に向けた下水道管路点検で無人化技術の採用を求める文書を都道府県と政令市に対して発出した。飛行式ドローンや浮流式カメラ、自走式テレビカメラなど潜行目視によらない方法を最優先に導入するよう求めた。段階的に導入する場合は、常時流量が多く水位の高い箇所や硫化水素濃度の高い箇所など、潜行目視が困難だったり管路内作業の事故リスクが大きかったりする場所を優先した導入を推奨した。
文書は、官房参事官(上下水道技術)、水管理・国土保全局上下水道企画課長、同下水道事業課長の連名で、都道府県と政令市の下水道担当部局長宛てに送付した。
潜行目視は、機器の調達が困難な場合や点検に必要な精度が確保できないなど、ほかの方法で目的を達成できない場合に採用するよう求めた。
新しい機器を試験的に導入する場合は、硫化水素が発生しにくい雨水管など点検の難易度が低い箇所で実施するのが有効とした。その際は、曲線部がなく、電波が届きやすい点や、落下時に回収可能な点を考慮するよう助言した。
新技術の導入・活用を通じて点検を担う地域の民間企業との連携や育成に努めることや、民間企業との共同による技術開発の推進も要請した。
国交省は、下水道管路メンテナンス技術に関する有識者会議を通じてまとめた無人化・省力化技術の普及に関するロードマップでは、機械調査が標準化されていない点、積算や発注方法、評価基準の未整備、操縦士不足などの課題を解消し、2030年度の管内無人化実現を目標とした。
自治体に対しては飛行式ドローンや浮流式カメラの試行を促す。その成果を基に、26年度末までに技術普及の目標を設定し、27年度からの本格実施に備える。
新技術の導入・活用により得られたデータや技術的知見は定期的に収集し、普及に向けた政策検討に生かす。
技術資料や発注参考資料は、日本下水道新技術機構が設置する技術開発連絡会議の分科会で作成し、26年度中に策定する。自治体の実施状況を踏まえ見直した上で、29、30年度の2年間で積算基準をまとめる。
