東京都渋谷区の旧こどもの城(国立児童総合センター)などがある都有地一帯での土地利用に向け、都は「神宮前五丁目地区まちづくり事業」の事業実施方針を策定した。建設期間などを除く70年の一般定期借地権を設定し貸し付ける。事業予定者は公募型プロポーザルでの選定を計画しており、2027年春ごろに募集要項などを公表し、同年冬ごろに提案書を受け付け、審査を実施。28年春ごろに事業予定者を決める。都教育庁は同計画地内に整備を予定する、都立中央図書館の整備にかかる基本方針案も公表した。図書館を軸とした施設整備を目指す。
事業予定者の応募者の基本要件として、約70年間の事業期間中、安定して遂行できる企画力、技術力、経営能力があることを掲げた。応募者の構成は、設計、建設(土木・建築)、管理、エリアマネジメントなどの経験を有するもので構成される民間企業グループまたは単独の民間企業。
将来像には、「誰もが集い・つながる、開かれた『智の創造拠点』」を示した。創造・交流機能やこどもの体験機会創出機能の導入、軸となる創造・交流図書館や劇場、緑地・広場などを整備する。また、世界に誇れる魅力的な建築デザインとすることも提示した。
創造・交流図書館は事業者が整備した後、区分建物として都が買い取る。
まちづくり対象地は、渋谷区神宮前5-53で、国連大学敷地(約7044㎡)を除いた活用用地は約3.8ha。用途地域は商業地域と第二種住居地域。建ぺい率は80%と60%、容積率は700%と300%。
敷地内には、1985年に完成し2015年に閉館した旧こどもの城(S・SRC造地下4階地上13階建て延べ4万1699㎡)、1995年完成のコスモス青山(SRC一部RC造地下4階地上5階建て延べ4万1026㎡)があるほか、2008年に閉院し、一部を渋谷区の学校施設仮校舎整備用地として貸し付けている青山病院跡地が含まれる。
◇中央図書館の基本方針案/延べ床上限は4万㎡
中央図書館の整備にかかる基本方針案では、延べ床面積は4万㎡を上限とした。収蔵能力は340万冊程度とし、1800席程度の閲覧席を設ける。
25年4月に策定した「都立中央図書館の在り方」でコンセプトとして掲げた、「Library for Creation(創造・交流図書館)」の実現に向け、▽世界都市東京の「知の広場」となる図書館▽知を広げ、学びを深められる図書館▽誰もが知的創造・発信を生み出せる図書館▽自然を感じ、知をひらく図書館--を目指す図書館像に掲げた。
現在の都立中央図書館は、港区南麻布5-7-13の敷地9157㎡に所在。施設規模は地下2階地上5階建て延べ2万3196㎡で、国内最大級となる約232万冊の蔵書規模を誇る。1973年の開館から50年以上が経過し、老朽化や書庫の狭あい化が進んでいる。
