オリエンタル白石は、主力のニューマチックケーソン(潜函)工法の自動化に向け、小型ケーソンでの現場実証を始めた。自動で掘削する技術の現場実証では従来、掘削面が1000㎡超の大規模ケーソンでの試験適用が中心で、小規模ケーソンでの取り組みは同社として初という。
ニューマチックケーソン工法は地下掘削工法の一つ。施工箇所にケーソンと呼ばれる底のない箱状の構造物を設け、この内部で掘削する。かつて技能者がケーソンに入り、人力で掘り進めていたが、高圧力下のため身体負荷が高く、現在では作業の大半が遠隔操縦で行われている。
同社によると、小型ケーソン工事の需要は首都圏で伸びている。ケーソン直上部を大きく区画できないなど、作業制限が厳しい掘削工事で工法適用が拡大しているという。今回の実証では、安全確保のため監視員を配置した上で、天井に設置した棚などを障害物に見立て、衝突防止機能や障害物回避機能を検証した。
ケーソン内では、掘削作業を行うショベルを3台同時に稼働させた。6時間にわたる連続自動運転の結果、掘削エリア内の障害物を自動で回避する機能や、衝突リスクが高まった際に自動停止する機能が正常に作動することを確認した。今後は複数現場への段階的な導入を目指す。
同社は潜函工法の国内パイオニアとして、自動運転の実現に向けた研究開発を進めている。取り組みはAI(人工知能)・ロボット分野のスタートアップ(新興企業)であるDeepX(東京都文京区、冨山翔司代表取締役)と進めている。
同社は潜函工法を巡って今年4月、「超遠隔操縦」を2026年度に茨城県内の河川工事へ導入すると発表した際に、当初は自動掘削も同じエリアで適用する予定としていたが、今回の実証成功によって、自動掘削の現場適用が現実味を増してきた。
今回の実証は、同社ユーチューブ公式チャンネルで公開している。
