埼玉県戸田市は、市スポーツセンターの再整備に向け実施したサウンディング(対話)型市場調査の結果を公表した。設計や建設、運営・維持管理関連の企業など計24社が参加した。
既存施設の活用などによるコスト縮減については、長寿命化はできるものの躯体などの物理的制約から機能追加・向上は困難であることや費用増大のリスクがあり、元設計・元施工以外は参画が困難であることを理由に8割を超える参加者から、「建て替えの場合よりも困難になる」と回答した。長期的視点では、既存改修も建て替えとコスト面で大きな差はないとする意見や、建て替えより入札不調リスクが低下するとは言えないとの指摘もあった。
事業方式では、建て替え、既存改修ともにPFI方式、次いでDBO(設計・建設・運営)方式が多く、事業方式の選択については、財源や市の方針に応じて選択すべきとの意見が寄せられた。
事業条件については、人手不足や建築費の高騰、民間工事の大型化が続く中、十分な事業費やリスクの低い支払条件、適切な物価スライドルール、見積もりや民間指数の採用も含む柔軟な協議余地の設定がなければ手間のかかる公共事業への参画検討は困難とする意見が出された。施工者確保のために可能な限り早期の情報・スケジュールの開示や対話機会の確保を求める意見もあった。
民間収益施設については、施設を活用したイベントや軽食・喫茶などの実施は可能性があるとする一方、余剰敷地活用や合築などによる民間収益施設の建設は困難との見方が示された。
市は調査結果を踏まえ、建て替えの方針を前提に、9月の基本構想策定を目指す。
現施設の規模はSRC一部S造地下1階地上4階建て延べ1万6856㎡。ゲーム棟、センター棟、屋外施設のほか、2020年に新設したプール棟がある。市は開場から45年が経過し老朽化が進むことからプール棟以外の建物の再整備を検討している。所在地は新曽1286の敷地約4万9200㎡。建築面積は約2万4400㎡。周辺には新曽中学校や戸田翔陽高等学校、市立図書館などの公共施設が立地している。
